赤い体色に大きなハサミが特徴的なザリガニ。
しかし中には青いザリガニもいることをご存知でしたか?
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真っ赤なザリガニと反対色の青々としたザリガニも、独特の色合いで定評があります。
では青いザリガニとは、どのような生き物でどのように飼育したら良いのでしょう。
ザリガニとは
ザリガニとはザリガニとはザリガニ下目の生き物です。
日本の代表的なザリガニは二ホンザリガニです。
ただアメリカから輸入されたアメリカザリガニ(食用ザリガニ)が、一般的なザリガニとなってしまいました。
アクアショップで販売されているザリガニには「ウチダザリガニ」「ミステリークレイフィッシュ」「ドワーフザリガニ」「フロリダハマー」などがいます。
ザリガニは生態系に影響を与えないように、近くの水域に放流しないでくださいね。
青いザリガニ「体色とカロチン」
青いザリガニを語る前には、赤いザリガニの赤い色について説明する必要があります。
一般的にザリガニは「赤い色素となる餌」を食べることで赤くなると言われています。
餌(植物)に含まれる赤色の色素カロチンを取り込んで、体内で色素物質のアキスタサンチンを生成。殻も赤くなるのです。
ザリガニの血は青い
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ザリガニは、あんなに赤いのに体液は「青い」と言われています。
そのため「赤い色素を含まない餌」を与えれば青いザリガニになるのです!※本来、ザリガニは乳白色のような色をしています。
つまり色素の元となるカロチノイドが含まれていない青魚のアジやサバを与えれば青いザリガニになるのです。
乾燥エサや熱帯魚ディスカスの餌でも、同じような効果が得られます。
色素の元「カロチノイド」とは
カロチノイドは自然界にある天然色素です。
植物の光合成に役立つものとされており、野菜の色が緑や黄色や赤、橙色なのもカロチノイドによるものです。
植物には欠かせないものとされています。
※カロテノイドのうち、分子の中に酸素を含まないものがカロチン(カロテン)になります。
ザリガニの生息場所
ザリガニは、水が綺麗な場所や流れの速い水域よりも、用水路やため池、止水域などに生息しています。
ザリガニは比較的浅くて流れの穏やかな場所を好むのです。
酸欠に弱い生き物ですが、飼育するときには酸素量を増やしてあげれば問題ありません。
栄養が豊富な水域に生息していて、青いザリガニにした後は普段与えている栄養豊富な餌で体調を整えてあげてくださいね。
青いザリガニの飼育
筆者は小さな頃、お友達の家でザリガニ釣りに連れて行ってもらったことがあります。
ザリガニは身を隠せるほどの浅いため池に生息していました。ザリガニを釣るのは、朝方か夕方の活発な時間帯がおすすめ。餌は、魚介系の食べ物やスルメイカで問題ありません。
飼育では虫かごや小さな水槽を使っていましたが、観賞用には深い水槽にエアレーション(ブクブク)で酸素を溶かしたものでもOK。
水は、弱アルカリ性の水質に水槽内の溶存酸素量を高めて、床砂はサンゴ礁を敷けると良いですね。
※水は汲んでおいて1~2日経ったカルキ抜き(塩素)の水が良いでしょう。
ザリガニは本来無臭とされているので、深い水深で飼育できればザリガニ臭も抑えられそうですね。
青いザリガニ「適当な個体」
青いザリガニは3cm程度の個体で挑戦してみましょう。
アメリカザリガニは脱皮を繰り返すうちに、色が変わりやすくなります。
大きめの個体は脱皮をしないので意味がありません。
青いザリガニは栄養失調!?
青いザリガニは、色素が無い餌を与え続けるだけでOK。
ただ青色のザリガニは、本来必要な栄養素を取り込めていない状態です。
脱皮に失敗。食欲が低下して栄養失調、身体が弱っています。
ザリガニの餌は、週に1回は他の餌を与えて色と体調を調整しましょう。
基本的には赤いザリガニの方が元気に生活できるようです。
青いザリガニ「ストレス」
青いザリガニの飼育は、赤いザリガニと同様60cmの水槽に2~3匹の割合で飼育します。
虫かごくらいの大きさでも飼育できますが、ストレスが溜まるので広い方が良いですね。
狭いケージで飼育する場合は単体飼育にしてくださいね。
隠れ家も適度に置いて安心できる環境作りを心がけましょう。
青いザリガニの餌
ザリガニは雑食性の生き物です。
野生では昆虫や小魚、落ち葉や枯れ木、水草も食べます。
これらの中には前述のカロチノイドが含まれていて、カロチノイドの主成分「アスタキサンチン」が体色を赤くします。
イカやタコ、しらす、野菜はジャガイモやサツマイモ、長芋などのイモ類はカロチノイドが含まれていないのでおすすめです。
栄養失調では、複数飼育の場合共食いが起こる危険性もあるので気を付けましょう。
青いザリガニ「エサの与え方」
サバは生の鯖を与えて下さい。
サバやジャガイモ等の餌は、5mm幅以下のサイコロ状にカットします。
余ったエサは冷凍庫で保存。細かく分けて保存しておけば解凍・餌やりも楽になります。
餌は1日に1~2回で1回の量は1粒でOK。食べ残しは水質を悪化させるので金魚用の網で取り除いて下さいね。
青いザリガニ「注意点」
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青いザリガニは約1ヵ月かけて青くします。
色が変化しなければ、その子は脱皮を終えた子と考えた方が良いでしょう。
無駄にザリガニを栄養失調にさせないよう、色が変色するかどうか確認したら普通のエサに戻して下さいね。
エサを元に戻すと徐々に赤い色に戻っていきますよ。
赤いザリガニに戻るまで体色の変化を楽しんでも良さそうです。
まとめ
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ザリガニにとって色素を多く含む食べ物は、生命を維持する上で大切だと分かりました。
青いザリガニを楽しみたい場合は、元から「青いザリガニ」を選ぶと良いと思います。
青いザリガニも、赤いザリガニと同様、色素が含まれてある餌を与えて大事に育ててあげてください。
脱皮の回数が減っているとは思いますが、赤いザリガニに戻っても捨てたりしないで大事にしてあげてくださいね。
淡水に生息するエビのようなザリガニは、小さなお子さんと一緒に育てるのもおすすめです。