老犬の介護と食事
◾️はじめに
ペットブーム時代でわんちゃん猫ちゃんを飼っている方が多く、人間の高齢化が進むと共にわんちゃん猫ちゃんも高齢な子がも増えて来ています。
今回は高齢なわんちゃん猫ちゃんと暮らしている方にお伝えしたいことがあるのでご紹介します。
老犬の介護
わんちゃんたちは老化が始まると
・体温調整がうまく出来ない
・床で滑る
・今まで出来ていたことができなくなる
このような症状が人間の高齢者の方に似た感じて少しずつでてきます。
わんちゃんの体の調子や毎日の様子をみて、必要であれば
・段差にスロープやステップを設置
・日光やエアコンの風が直接当たらないところに生活スペースを作る
・滑り止めにコルクカーペットを敷く
・ぶつかりやすいタンスの角などにはタオルなどをつける
これからをしてあげると怪我の防止にもなりますし、わんちゃんが生活しやすいように環境を変えてあげると良いと思います。
また、外飼いの場合は室内飼いなやしてあげると良いと思います。
ずっと外にいた子が室内での生活に変わるとストレスもかかると思いますので、様子を見つつ少しずつ室内の生活に慣れさせてあげてください。
外飼いの子は室内飼いにするとおトイレの問題が出てくると思います。
なので、小さいうちからずーっとおトイレ用のシーツでトイレはできるようにしておいた方が飼い主さんもわんちゃんにも負担がかからないと思います。
筆者の実家で飼っていたラブラドールは外飼いになるとペットシーツでは出来なくなり、台風でも雪でも雨でも、下半身が歩けなくなっても介助してもらってお外でトイレ派でした。
室内飼いにすると夜中も起こされることもしょっちゅう、年齢と共に間に合わなくて真夜中に室内で粗相も多々ありかなり大変でした。
老犬の食事
老犬になると食欲が無くなり、食べられない時や、食べたいけど寝たきりになってしまうと上手く食べられない場合がでてきます。
食べられない状態が続くとあっという間に痩せ体力も余計に衰えてきます。
ドライフードが食べにくいようならふやかしてあげましょう。口元まで持っていってあげるなど様子を見つつ手伝ってあげるのも良いですね。
寝たきりの子の場合は誤嚥を防ぐためにも、しっかり体を起こしてあげることが大切です。
・自分から口を開けて食べない
そういう場合はシリンジ(針の付いてない注射器)を使い流動食や水を与えてください。
※シリンジは病院で頂けます。
流動食や好きだったものを食べやすいようにすり潰してあげたり、動物病院に相談すると栄養価の高い流動食を教えてくれたり、アドバイスを頂けますので是非相談してみてください。
どうしても食べない場合は、とりあえず食べないと体力がつきませんので、犬用の流動食やご飯にこだわらず臨機応変に、人が食べる果物やヨーグルト、チーズなどを与えてみても良いかもしれませんね。
老犬の注意点
ずーっと同じ体勢で寝ていると体重のかかる部分、骨が出っ張っている部分の血流が悪くなり人間と同じで皮膚の一部が壊死して床ずれ(褥瘡)ができます。
なので、寝たきりになってしまった子は一定時間で向きを変えたりクッションなどを挟んで床に長時間触れている場所を変える必要があります
なりやすい部分は
・肩
・腰
・前肢の足首と後肢の足首
症状としては皮膚が赤くなって薄くなり始め痒みや痛みを伴い、水ぶくれが出来ると破けてジュクジュクした傷になります。
放置すると感染症につながりますし、服薬が必要な場合もありますのですぐに病院に行きましょう。
治療は湿潤療法。人間だと火傷などに使われる方法なのでご存知の方も多いと思います。傷口を乾燥させずに水洗いした幹部にワセリンを塗りその上に特殊なガーゼを貼るものです。その上から包帯でぐるぐる巻きにします。
最後に
わんちゃん猫ちゃんの介護は本当に辛いものがあります。
筆者は動物関係の仕事をしており、実家に帰ると愛犬の介護。
疲れて帰った体にはとても辛く、愛犬の方が辛かったろうに正直しんどくて仕方がありませんでした。
ダメな飼い主です。
そんな思いを抱いていた私が皆さんに言えることではありませんが…
人間のと同じで、元気でやんちゃだったわんちゃん猫ちゃんも高齢になり介護が必要な時が必ず来ます。
だからといって
・病気になってお金が掛かる
・死ぬときや、治らない病気になってしまい病気で苦しんでいるのを見たくない
と、本当に一緒にいる自分たちがだけが辛いからと10年以上辛い時も楽しい時も一緒だった子たちを簡単に殺処分したり、捨てる方がいらっしゃいます。
自分たちが高齢になって、病気になったり、困っているとき周りの人がどれだけ助けてくれるか想像して見てください。
家族なんですからわんちゃんたちにも同じような事をしてあげられるはずです。
飼うと決めた以上、大切な家族です。
最後まで責任をもって飼えるという方だけ、わんちゃんたちを家族に迎えてあげてください。
簡単に命を奪ったり捨てたりしないでください。
宜しくお願いします。