野生のうさぎは自然の中で爪を研ぐことができます。
しかしペットとして飼育している場合は、爪を研ぐ機会が少ないので定期的に整えてあげる必要があります。
とは言っても、うさぎの爪切りは「どのように切ったら良いのか」不安に思うこともあるでしょう。ここでは、正しい爪切りの方法と爪切りの選び方についてご紹介していきます。
うさぎの爪切り「選び方」
野生のうさぎは、運動量の多さや穴を掘る習性から自然に爪を研いでいます。
しかし飼育されているうさぎは、運動量が少なくなり、穴を掘る機会も少なくなるので定期的に爪を整える必要があるのです。
爪を伸ばしたままでいると爪が折れて怪我をすることもあるので注意しましょう。
そして長い爪は、飼主さんが怪我をする原因にもなるので気を付けましょう。
「うさぎの爪に合った」爪切り
うさぎの爪は丸くて太いので、先端が丸くなっているウサギ用の爪切りがおすすめです。
爪の形にフィットしている爪切りだからこそ、爪を傷めずに綺麗にカットすることができます。
持ち手部分は「持ちやすさ」と「滑りにくさ」にもこだわりましょう!
手が大きい人は、小さな爪切りを支えやすい「中指にグリップがあるタイプ」がおすすめです。
爪切りの先端はうさぎの爪に合わせた薄さで数ミリ単位でカットできると良いでしょう。
大きなうさぎにおすすめ「スライド・ギロチンタイプの爪切り」
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スライド・ギロチンタイプの爪切りは「穴にうさぎの爪を入れてカット」できる爪切りです。
普通の爪切りを使うときの「親指と人差し指にかかる負担」を、手のひら全体に分散させることが出来るので「軽く握るだけで硬い爪を切る」ことができます。
比較的大きなうさぎの爪切りにおすすめです。どちらもステンレス素材なので切れ味も抜群!
慣れやすさでいえば、従来のタイプの方が「うさぎの爪に合った小型の爪切り」で「手にも馴染みやすく、切りやすい」と思います。
※人用の爪切りは薄い爪に対応しているので、うさぎの爪に使うと爪が割れることがあります。
うさぎの爪切りの値段は300~600円程度、ギロチンタイプも700円程度です。必ず「うさぎの爪に合った爪切り」を用意しましょう。
うさぎの爪切りのポイント
人の爪が「肉に付いている部分」と「爪だけの部分」があるように、うさぎの爪も「切っても問題が無いところ(爪だけの部分)」と「切ると神経まで切ってしまう部分」があります。
うさぎの神経は爪の中にある赤い部分なので、深く切りすぎないように注意しましょう。
うさぎの血管まで切ってしまったときには、止血処置もきちんと行えるようにしましょう。
うさぎの爪を切る時には、2人で行うことをおすすめします。カットする場所はテリトリー外だと、臆病になって比較的大人しくカットできるのでおすすめです。
うさぎの爪切り「二人がかり」
2人で爪を切るときには、1人はうさぎを抑えてもう1人が爪を切ります。
うさぎは「利き手で胸から手の付け根を抑えて、反対の手でおしりから大腿骨にかけて支えてあげる」と良いでしょう。
子うさぎに関しては「首~手の付け根とお尻から大腿骨」を支えてあげます。首もギュッと抑えないように気を付けましょう。
うさぎを抑える人は、うさぎの手足をがっちり掴むと「暴れたときに骨折する」ことも考えられます。
切る方は手足の先端を軽く支えてカットできるといいでしょう。
うさぎの爪を切る時は「太ももで挟む」
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1人でうさぎの爪切りを行うときには、膝の上にうさぎを仰向けにして太ももで軽く挟んであげると、固定されるので切りやすくなります。
椅子に座って行うと、暴れて椅子から落ちる可能性もあるので「地面に坐ってカット」するようにしましょう。
仰向けが苦手な子に関しては、仰向けの態勢に慣れることから始めます。
それから爪切りの道具にも慣れさせて、1本ずつ爪をカットできるようにしましょう。
最初は(1本ずつの)短時間の爪切りで慣れさせて、おやつや誉め言葉もかけながら徐々に慣れさせましょう。
「目隠し」もうさぎの爪切りに有効
うさぎを大人しくさせる方法には目を隠す方法もあります。
関係性が出来ていないと恐怖で暴れることもあるので気を付けましょう。
それでも暴れる子はタオルでくるんで、手足の先(爪の部分)だけ出してあげると切りやすくなります。
あとは洗濯ネット等を使って、網から爪だけ出すと1本1本を整えやすくできます。
あまりにも暴れる場合は動物病院等で切ってもらった方が安心・安全です。
うさぎの爪は「神経が伸びる前にカット」
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あまり知られていないことですが、うさぎの爪を伸ばしたままにしておくと中の血管まで伸びてきます。
すると爪を切ってはいけない部分が長くなって、長い爪が怪我をしやすくしてしまうのです。
うさぎの爪切りは個体差(運動量)や環境によっても異なります。
うさぎの爪は1~2カ月に1回はチェックして、2~3カ月に1度はカットできるようにしましょう。
すのこ板等で爪を研ぐことができる子に関しては、半年に1回を目安に爪を整えてあげたいものです。
うさぎの爪切り「黒い爪」
うさぎの種類によっては黒い爪の子もいます。
このとき、うさぎの爪の中の神経は見えにくくなりますが、懐中電灯で照らすと光の加減によってうっすらと血管が見えるでしょう。
それでも黒い爪の子の神経は、白い爪の子の神経よりも見えにくくなるので慎重にカットする必要があります。
血管までは2~3㎜は残してカットできるようにしましょう。
うさぎの爪切りで「ソアホック」を予防
うさぎの爪をのばしたままでいるとソアホックになることがあります。
※ソアホックとは「足の裏の毛が抜けて赤く腫れたり、炎症を起こすこと」です。
うさぎの長い爪は「人で言うハイヒールを履いているような負担」がある状態になります。
長い爪は足の筋肉を傷めたり、ソアホックの原因になることがあるのです。
《ソアホック》
他にも以下のような出来事でソアホックになることがあります。
・ケージの底が硬過ぎる素材
・硬いフローリングでの飼育
・床が常に湿っている、
・ケージの中が不衛生
・ケージが狭過ぎて運動不足
・肥満
・体調不良や栄養失調
ソアホックは悪化すると、潰瘍で出血や感染症を引き起こすこともあります。
骨にまで感染した時には、全身の敗血症で死に至ることもあるので気を付けましょう。
まとめ
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うさぎの爪切りは、うさぎの大きさや爪の形に合った爪切りを選ぶ必要があることが分かりました。
可能であれば飼主さんの手のサイズにもあった爪切りを選ぶと良いでしょう。
うさぎの爪切りは、飼主さんにとってもうさぎにとっても不安でいっぱいです。
うさぎとはきちんと信頼関係を築いた上で、まずは1本ずつを目安にうさぎの爪切りに慣れていきましょう。