スローロリスの購入・値段・性格・臭い
スローロリスは目がまん丸で大きく、手のひらサイズの小さな可愛い猿です。
ペット業界ではエキゾチックアニマルと呼ばれ、その容姿から女性にかなり人気のペットです。
そんなスローロリスについて御紹介します
スローロリスの住みやすい環境
インド北東部のスールー諸島やインドのアッサム地方、バングラディシュ、インドシナ半島、マレー半島、インドネシア、フィリピン、中国雲南省北部など広く生息するスローロリスは寒さに弱く、適温は27度程で、湿度は50%程度が快適な環境と言われています。
日本の気候では1年を通して管理が必要になります。
特に寒い冬場はケージを温室風にするなど工夫が大切です。
また、夜行性なので日中はよく眠れるように静かで暗い場所にケージを置き布をかけるなどして光が入らないようにしましょう。
スローロリスの習性は体の分泌液を寝床や、木ににつける事です。ベタベタするからと掃除をしすぎるとストレスになるので毎日の掃除は食べ残しや排泄物の処理ぐらいにしましょう。
スローロリスの性格
とてものんびり行動するスローロリスは基本的には大人しくあまり鳴きません。
しかし、臆病でとてもデリケート、ストレスに弱く、特に生活環境の変化がストレスになり内臓疾患等の病気になることがあります。
デリケートさは同じ部屋で見える景色が変わっただけでも食欲が落ちるなど極端なほどです。
飼い始め・環境に慣れるまではスキンシップも控えましょう。
また、驚いた時は素早く動き飼い主さんを噛んでしまったり、狭い隙間に入り込んでしまいますので注意が必要です。
スローロリスのご飯
モンキーフードを中心とし、コオロギ・ミルワームなどの昆虫類、リンゴやバナナなどの果物、ヨーグルト・チーズなどの乳製品を栄養が偏らないように1日1回与えます。
野生下では一日の大半をご飯探しに費やし動き回っています。ペットとして飼育している場合もご飯をケージ内などどこかに隠して運動を兼ねて探してもらうのも良いですね。
人間のものを与えてしまうとモンキーフードを食べなくなってしまいますし、偏った食事になると肥満や糖尿病、カルシウム不足からくる病にもつながりますので充分気を付けましょう。
スローロリスの大きさ
体長→約20〜30㎝
体重→約480g〜600gほど
スローロリスの寿命
平均は8年です。飼育下では10年というデータもあります。
エキゾチックアニマル専門の獣医さんを見つけ、しっかり健康管理をしていけばそれ以上長生きしてくれると思います。
スローロリスの値段
平均で50万〜60万円。100万円以上する場合もあります。
スローロリスは繁殖が難しく、譲渡・販売の際の規制も厳しくなっています。そのため国内で登録されたスローロリスから生まれた子のみが譲渡・販売されているので、数も少なく高価になっています。
スローロリス属全種はワシントン条約で国際希少動植物種に指定されています。譲渡等の規制対象なので、登録票を伴わない販売・購入は違法になります。
スローロリスの臭い
スローロリスは体が小さいせいか、ほとんど体臭がありません。
エキゾチックアニマルは臭いがきつい子も居ますので、エキゾチックアニマルが好きな方には嬉しいかもしれませんね。
スローロリスは可愛い顔をして毒を持っている
スローロリスはあんなに可愛い容姿をしているにもかかわらず上腕腺から放出される分泌物を口に入れ唾液と混ぜ有毒物を生成します。
外敵が毒素を舐めたり擦ることにより捕食者から身を守ります。
毒素は酸性の刺激臭を放ち外敵を寄せ付けない効果もあります。
またこの毒素をグルーミングで全身に広げ我が子にもつけることで、ニシキヘビ・タカ・オランウータンなどの天敵から身を守ります。
毒素の分泌により小動物は死んでしまうこともあります。
また、人間にまでアナフィラキシーショックを与えたり毒素が体内に入ったからではなくなんらかのアレルギー症状を起こすことが出来ます
◾️最後に
スローロリスは大人しく飼いやすいですが体が小さくデリケートなので飼育はかなり難しいです。
まだまだ飼育情報も少なく、情報を簡単に集めることが難しいです。そのため家族に迎える前に充分な準備が必要になります。
飼育の間違いから突然死・病気を発症することが多いいので、わんちゃんや猫ちゃん専門の獣医さんがいるように、近くにエキゾチックアニマルに詳しい獣医さんがいるかをしっかり調べ、体調の変化や心配事があれば受診し、年に一度は健康診断を受けることをオススメします。
さらに気をつけたい事は他の動物と同じくスローロリスにも目・鼻の痒み、アナフィラキシーショックなどの症状が出る人がいること、飼育に後悔して手離したくても手続きがいろいろあり簡単に譲渡が出来ない、飼育が難しいのでなかなか里親が見つからないなどの問題があります。
可愛い容姿に一目惚れして安易に家族に迎えず、エキゾチックアニマルを家族にする場合はデメリットをしっかり知り一時の感情で即決しないことが重要です。