近年、市街地でも見かけることがあるハクビシン。
農作物を荒らす害獣とされていますが、見た目は黒くてぽっちゃりしていて鼻の上のアクセントも可愛いです。
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本来は自然の中で生活していますが「ペットとして飼えるのか」気になる人もいるでしょう。
ここでは、ハクビシンをペットに迎えることが出来るのかまとめます。
ハクビシンとは
ハクビシンとは食肉目ジャコウネコ科ハクビシン属の生き物です。
体長は50~75㎝程度で尻尾は40~65cm程度、体重は3~5㎏とされています。
寿命は10年程度とされていますが、飼育下では15~20年程度、長生きした個体では25年も生きます。
タヌキに似ていますが、額から鼻に白い線のような模様が入っているのが特徴的です。
ヒマラヤからインドシナ、中国東南部、台湾、日本(本州の東部と四国に生息。北海道でも局所的に生息)しているようです。
飼育に関しては鳥獣保護法で禁止されていて、県の許可が無いと飼育できません。
ハクビシンの性格
ペットを飼育する上で大切な要素の1つは「性格」ですよね。
ハクビシンは畑を荒らすことからも「凶暴」とされています。
しかし、他の生き物と比べて凶暴と言えるほど攻撃的ではなさそうです。
ただしイタズラは大好きなので、飼育下では色々と問題が多そうです。
ハクビシンは夜行性の生き物
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ハクビシンは夜行性の生き物です。
夜になると元気に走りまわり、野菜や果実を取りに来ます。
日中は静かに寝て暮らしていますが、夜はバタバタ動くので騒音問題もありそうです。
運動では、線を渡っての綱渡り・木登りをする場所も用意してあげる必要がありそうです。
ハクビシンの鳴き声
ハクビシンの鳴き声はピッピッと独特な鳴き方をしています。
個人的には「子供が履くサンダル音のような声」だと思いました。例えは悪いですが、鳴き声は可愛らしいですよ。
ハクビシンが捕獲された映像を見てみると、ビエーと鳴くこともあります。鳴き声はかなり大きいようです。
ハクビシンの巣「民家でも生息」
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ハクビシンは、普段樹洞やタヌキが使った巣穴で生活しています。
都会では、民家の床下や屋根裏に棲み着くことがあるようです。
私の近所の家でも、ハクビシンが屋根裏に現れたようでした。家の裏にまいた野菜くず等に近寄ってきたようです。
ハクビシンの餌場になると、近隣の家の果樹等も荒らすことになるので迷惑にならないように気を付けましょう。
ハクビシン「懐きにくい生き物」
自然界では「血の繋がった家族の群れ」から「他の家族」まで10~20頭の群れで生活しています。
基本的に単体で生活するスタイルでは無いので、子供のうちから飼育して「慣れるかどうか」というところだと思います。
動物なので発情すれば興奮しやすくなったり、縄張り争いでは他のペットと喧嘩をしそうになることもあるでしょう。
病気の問題では、SARSや感染症・寄生虫の問題もあります。
他の生き物でも同じように病気の問題はありますが「ハクビシンの避妊手術から定期的なワクチンや検疫・検査をしてくれる動物病院」が近くにあるかも疑問です。
ハクビシンに限らず、感染した子は他のペットも接触をさせないように気を付ける必要があります。
ハクビシンの飼育「育て方」
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子ハクビシンの体長は15cm程で、体重は120gです。
生後10日程で目が開き、3ヵ月も経つと大人と同じくくらいに成長します。
ハクビシンの子供は注射器でミルクの与えて、3ヵ月頃には徐々に餌を切り替えて離乳。
こんなに懐いてくれることもあるのですね。でも飼育には苦労がたくさんありそうです。
天敵にはワシ等の猛禽類(もうきんるい)がいます。せっかく保護したのに捕食されないように注意してくださいね。
ハクビシンは雑食性
雑食性で、野菜・果物、種子類、鳥や小動物も食べます。
その中でも、ハクビシンは甘い果物・果実が大好きです。
自然の中で野菜や果実がある場所を見つけると、毎回同じ道を通ってやってきます。
人の残飯も食べれるので餌には困らなさそうですね。
ハクビシンのトイレ事情
飼育では、多面性がある生き物なので共同生活も大変です。
犬や猫、時にはたぬきやイタチ、他にも猿や爬虫類のような行動をとり、その行動は予測不能です。
トイレは、タンスや机の上等の木の上での生活に似ている場所にすることが多いです。
分福茶釜のタヌキはハクビシン!?
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悪さをすることで有名なハクビシンですが、昔話の分福茶釜(ぶんぶくちゃがま)のタヌキは「ハクビシンではないか」という説があります。
話の中では「綱渡りをする行動」等で「タヌキでは無い」と考えられるようです。
タヌキは綱渡りをする様子が確認されていないのでハクビシン説は濃厚ですね。
ハクビシンの足「物の掴みやすさ」
ハクビシンが木登りや綱渡りが上手な理由には、足の指の構造があります。
ハクビシンの後ろ足の指は、第3・4指が部分的にくっついているので物を掴みやすくなっているようです。
これにより、都会では電信柱の上も伝っていくことができます。
ハクビシンの飼育まとめ
ハクビシンは食事の管理から夜の運動量を確保するのにも苦労しそうです。
ハクビシンは狭いところが大好きなので、そこも考慮したやぐらが必要になります。
家の中では電気コードを噛み切ることもあるので気を付けましょう。掃除は1日1回を目安に、家の中と外の飼育環境を清潔に保ちます。
ただ基本的には「自然界の中で生活できた方が幸せだろう」と思います。
まとめ
出典:pref.tochigi.lg.jp
ハクビシンは害獣とされているので、周りの人からは白い目で見られることもあるでしょう。
また特別な許可が無ければ飼育も難しいです。ハクビシンは「保護が必要な時だけお世話をしてあげられると良い」と思います。
あとは県に報告して引き取ってもらったり、動物園で保護してもらう必要がありそうです。