アライグマのような大きなしま模様のしっぽが可愛らしいカコミスル。
カコミスルとはネコ目アライグマ科カコミスル属の生き物です。
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カコミスルはどのような生体を持つ生き物なのでしょう。
カコミスルとは
カコミスルの名前は、メキシコのナワ族・ナワトル語に由来しています。
「カコ」は半分、「ミスル」はピューマで小さなピューマという意味です。
そんなカコミスルの大きさは体長30~42cmで体重は0.7~1.5kg。
しっぽの長さは31~44cm程度となっています。
寿命は約7年で、価格は35~50万程度です。
カコミスルの飼育「生息地」
アライグマ科の中でも最少。
そんなカコミスルは北アメリカ合衆国中南部からメキシコ南部まで生息しています。
アリゾナ州では州獣にも指定されている生き物です。
カコミスルの飼育「環境」
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海抜3000メートル以上の山地を好むカコミスル。
近くには木が生えている場所を好みます。
同じ「アライグマ科のキンカジュー」と同様木登りは得意ですが、樹上で生活するわけではありません。
それでも飼育するときには登り木を設置。動きはとても素早いです。
カコミスルの飼育「生態」
カコミスルは乾燥・砂漠地帯に生息。
その中でも河岸の渓谷や坑道、岩穴などの水資源が豊富で、大きな岩や石が多い場所を好みます。
樹洞や使われていない木造住宅も大好きです。
人馴れしやすく、過去にはネズミ取りして活躍した歴史から「Miner’s Cat(鉱夫ねこ)」の名前でも親しまれました。
カコミスルの飼育「被毛」
柔らかい被毛に黄褐色~黒褐色の被毛カラーを持つカコミスル。
体毛は内側は白色となっています。
手足は短めで、足の関節も柔らかいです。180度回転させることもできます。
垂直の大きな岩場もなんのその。あとはしっぽでバランスを取って行動します。
カコミスルの飼育「見た目」
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大きな耳と半分出し入れできる爪も特徴的なカコミスル。
これらは獲物を捕まえる時にも大活躍!
小型のイエネコのような顔つきにつぶらな瞳、まるく大きな耳介で聴力が発達!
それでいて太く長いしっぽで移動も楽々です。狭い場所でも問題なく行動できます。
三角形の耳はキツネのようにも見えてキュート。シャープな体形は、リスのようにも見えて面白い生き物です。
カコミスル族のカコミスル
「カコミスル族」には「カコミスル」の他に「クロアシカコミスル(マルミミカコミスル)」もいます。
これ区別するためにカコミスルは「オオミミカコミスル」とも呼ばれています。
クロアシカコミスルは中央アメリカに生息。
こちらも絶滅の恐れがある希少な生き物です。
「猫のカコミスル」との区別
白黒のしま模様がしっぽを囲んでいることから「リングテイルキャット(ring-tailed cat)」の名前でも親しまれているカコミスル。
※白黒のしま模様は7本あります。
因みに猫の「リングテイル」という種類に関しては「アメリカンリングテイル」の名前で区別されています。
カコミスルの飼育「単独行動」
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基本的に単独で行動するカコミスル。
それでも他の子と岩穴で共に過ごしたり、毛づくろいをしあう様子も確認されています。
キツネやイヌ属のコヨーテなどの天敵が現れたときには、じゃこうという分泌液を排泄してダッシュ!!
天敵には他にもアメリカワシミミズクやタカ目タカ科ノスリ属のアカオノスリなどの鳥がいます。
カコミスルの飼育「繁殖期」
普段は単独で生活するカコミスル。
1平方マイル(約2.59km²)に対して50匹が生息するカコミスルですが、縄張りは排泄物によって区切られています。
※糞は、尖った吻(ふん)をするのも面白いです。
ひとつの区画にはオスとメスのペアで生活。繁殖期は春で、このころになると日中も活発に行動します。
妊娠期間は45日程度で、5~6月になると一回に2~4匹の子供を産みます。
カコミスルの飼育「餌」
カコミスルは雑食性の生き物です。主食はドックフードでOK。
あとは人参等の野菜やバナナなどの果物、煮干しなども与えると良いでしょう。
基本的にはネズミやウサギなどのげっ歯類の生き物やコウモリなどの哺乳類、小鳥や鳥の卵、トカゲやヘビ、昆虫も食べます。
動物園では馬肉も食べていました。季節によっては植物も食べますよ。
「冬と春はネズミ」「夏と秋は昆虫を中心に食べる」など季節によって食べるものが変わるのも観察していて面白いです。
カコミスルの飼育「ケージ」
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夜行性なので、日中は休んでいることが多いカコミスル。
カコミスルは体は猫ほどの大きさですが、尻尾が大きいので、ケージは犬用のケージを用意。
カコミスルは小さな頃から育てることで懐いてくれます。
飼育する前には、カコミスルを診てくれる動物病院が近くにあるかどうかも確認しておきましょう。
まとめ
北アメリカではペットとしても親しまれているカコミスル。
カコミスルの見た目は、アライグマや猫、レッサーパンダ、キツネ、リスのようにも見えて魅力的!
それでも日本ではなかなか見かけないので、飼育に関する情報は少なめ。
飼い主さん同士の情報交換ができる場も少ないでしょう。
購入・飼育を検討する前には東山動物園や上野動物園などで観察したりお話を聞いてみるのも良いかもしれませんね。
●東山動物園
住所:〒464-0804 名古屋市千種区東山元町3-70
営業時間:9:00-16:50
入園料:高校生以上の大人で500円。中学生以下は無料です。
平日に生きましたが、1人でも入りやすい動物園でした!東山動物園の近くにある東山スカイタワー(300円)もおすすめです!
●東京都恩賜上野動物園(とうきょうとおんしうえのどうぶつえん)
住所:〒110-0007 東京都台東区上野公園9-83
営業時間:通常 9:30~17:00
入園料:中学生は200円、大人は600円。65歳以上の方は300円です。
人気のパンダ「シャンシャン」や「イケメンのゴリラ」と共にカコミスルを観察してみるのもいかがでしょうか。