田んぼ近くで見かけるドジョウ。
最近はめっきり見なくなりましたね。それでも地方によっては安価で手に入れることが出来るようです。
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ドジョウとは一体どのような生き物でどのように飼育すると良いのでしょう。
ドジョウとは
ドジョウとはコイ目ドジョウ科の一種です。
地域によっては食材としても親しまれています。
にょろにょろした泳ぎ方に威厳のあるヒゲは、観賞用の淡水魚としても魅力的!
ドジョウの種類には「マドジョウ」「ヤマトシマドジョウ」「フクドジョウ」「ヒドジョウ」「ホトケドジョウ」などがあります。
ドジョウの飼育「種類と大きさ」
ドジョウは種類によって大きさが若干異なります。
ドジョウは大きくなる種類だと20cm程度になる個体もいるようです。
日本固有種のヤマトシマドジョウは、九州と山口県に生息していてヒゲは6本。
ヤマメのような模様が特徴的なヤマトシマドジョウは、成長すると8~10cmになります。
メスのほうが比較的大きいです。
ドジョウの飼育「マドジョウ」
マドジョウは、水田や川に生息している一般的なドジョウです。
成長しても約12cm程度で、水槽での飼育も安心して楽しめます。
ヒゲは10本。性格は穏やかなので、他の生物との混泳も楽しめますね。
ドジョウは比較的丈夫な生き物なので飼育も楽々。冬越しも可能です。
水温や水質にも、それほど神経過敏にならずに済むので飼育初心者にもおすすめです。
ドジョウの飼育「シマドジョウ」
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一般的な日本固有種のシマドジョウは、本州や四国・大分県に生息しています。
マドジョウよりもやや綺麗な水を好み、川の中流~下流や湖、沼などに生息しています。
オスの胸ビレにある骨質盤の形はヤマトシマドジョウは異なる点で判別でます。
ドジョウの飼育「底砂」
ドジョウの大きさに合った水槽を用意したら、次は底砂です。
水槽の底には5cm程度の泥や砂を敷きましょう。
ドジョウは、水中よりも底の泥の中に潜って生活することが多いです。
観賞用としても楽しみたい場合は川砂がおすすめです。
ドジョウの飼育「砂の大きさ」
砂は、粒の大きさも個体に合わせた細かい砂を用意します。
ドジョウの食事では、口から砂ごと吸い込み、後で砂だけをエラから排出するという独特な方法を取ります。
※ドジョウは、水面から顔を出して呼吸する腸呼吸も出来ます。
また、砂に潜ることは冷水から体を守って冬眠することにも役立ちます。
砂が要らないドジョウもいる
ホトケドジョウは、中層を泳ぐことが多いので底砂は必要ありません。
フクドジョウに関しては、小石や粗目の砂を混ぜると生息地の雰囲気がグッと出るようです。
川砂は、出来るだけ丸みがかっていて角が無いものを選びドジョウの身体を傷めないようにします。
水田の泥は水を濁らせる他、水流のコントロールにも気を使うことが多いので使用しない方が良いかもしれません。
ドジョウの飼育「おすすめの砂」
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アクアショップで手に入る砂は、水田の泥を洗った「田砂」「新田砂」「荒木田土」があります。
「荒木田土」はろ過器を詰まらせることがあるのでおすすめしません。
ソイルシリーズのパウダータイプは、柔らかいし「水田の環境に似た酸性の水質」にしてくれます。
※ソイルとは丸い粒上に焼き固められた土のことです。
観賞用にも最適ですが、高価なのが難点。
ドジョウの飼育「水槽の選び方」
水槽は45cmの高さと縦・横30cmの水槽がおすすめ。
ドジョウは体長10~15cm程度になることを考えると、1つの水槽には10尾までの飼育にすると良いでしょう。
ドジョウの水槽は直接太陽の光が当たらない明るい場所で水温上昇にも気を付けます。
ドジョウは寒さに弱い生き物なので、冬は光が当たるところで適温に温めても良さそうですね。
ただし屋外では、低温で冬眠してしまうこともあるようです。
ドジョウの飼育「運動量」
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観賞用魚で必須のフタは、ドジョウの飼育でも必要。
ドジョウは夜の運動量が多いので、過って外に飛び出すことがあります。
そして飼主さんは眠っているので、朝起きたら「床で亡くなっている」という悲しいことにならないように気を付けましょう。
水槽のフタの小さな隙間にも用心してくださいね。
ドジョウは震動にも過敏に反応するので、できるだけ安定した場所で飼育してあげたいですね。
ドジョウの飼育「自然に近い環境」
水槽には水草や石も置いて自然に近い環境にします。
水草は掘り返されないように根元を小石で押さえたり、囲んで固定しておきます。
小さな植木鉢を使っても良いでしょう。
水草は、安価な「マツモ」「カボンバ」「アナカリス(オオカナダモ)」がおすすめです。
ドジョウの飼育「水とカルキ」
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水槽に使用する水は1~2日ほど置いて塩素が抜かれた水を使用します。
水槽を洗う場合は、洗う日の1~2日前に水を汲んでおくと良いですね。
水替えは、週に1回が目安です。全体の1/3程度の量を新鮮な水に替えましょう。
全て替えれば良いような気もしますが、これだとろ過バクテリアまで無くなってしまい環境の変化が著しくなります。
ドジョウの飼育「グリーンウォーター」
グリーンウォーターとは、水を汲みんでメダカなどを入れておき、自然のバクテリアやプランクトンができた水のことです。
色こそ不安になる薄緑色になりますが、健康的な水なので水替えにも最適です。
ドジョウ水温は、夏場は27~31度・冬場は7~10度に保ちます。
水槽内には酸素を出すエアレーションや隠れ家の塩ビ管や湯飲み、陶器なども用意します。
ドジョウの飼育「雑食性」
ドジョウは雑食の生き物です。
野生ではミジンコやイトミミズ、藻などを食べます。
他にもメダカ・金魚のエサ、冷凍ミジンコや冷凍アカムシも食べます。
ただ食べ残しが水を汚しやすくするので水槽用の網を用意しておくと良いでしょう。
ドジョウの飼育「餌の与え方」
混泳の場合、フレーク状の餌は、砂の中にいるドジョウに到達しないことがあります。
餌は沈下性の飼料を選んだ方が良いでしょう。
普段からどの餌が良いのか試して、バランスの良い飼料を与えられると良いですね。
餌は1日1~ 2回で、食べ切れなかった餌も網で回収して水質を安定させましょう。
まとめ
田んぼ付近で見かけるドジョウは丈夫な体も魅力的!
餌は与え忘れても、割と元気に生きていてくれます。
ただ元気が良すぎるところもあるので、夜の飼育には気を付けたいですね。
混泳では金魚の食べ残しも片付けてくれるので、金魚の水槽の水質安定にも効果を発揮する生き物だと分かりました。
金魚・メダカは中層~上層圏、一方ドジョウは低層圏の生き物なので他の生き物を捕食することも少ないです。
※ホトケドジョウといった肉食性の強いドジョウは、稀にメダカやエビを襲うことがあるので気を付けましょう。