ピグミーオポッサムの特徴や飼い方
見た目はハムスターやネズミのようで、体も手にすっぽり収まる10cm程度の大きさ、体重は100g、最も小さく最も古い有袋類と言われるピグミーオポッサムは、ブラジル北東部やパラグアイ北部、ボリビア東部、北アルゼンチンのフォルモサ州などのアマゾン流域に住んでいます。
有袋類と聞いて最初にイメージするのはオーストラリアの有袋類かもしれませんが、世界の有袋類を大きく分けるとオーストラリア有袋類と南米に生息するオポッサム類になります。
オポッサムはその種類が70種類以上もいますが、その中で最も小さい有袋類がピグミーオポッサムです。
ピグミーオポッサムの特徴
夜行性で夕方以降に活動を始めます。
群れることはせず交尾以外の時期は単独行動を好みます。
テリトリーも幅広く1200平方メートルから1800平方メートル、岩の間や木の穴に巣を作って暮らす特徴を持っています。木登りが得意で、木の上で生活したり、熱帯雨林や低地の芝生エリアが生息域ですが、たまに住宅に侵入することもあります。
現在日本国内でピグミーオポッサムを見ることができる動物園はありません。縄張り争いもするので、ペットとして飼うなら一匹の単独飼育が理想です。
性格はおとなしく、人にも慣れやすいことからペットとして人気があります。ただストレスなどの影響を受けやすいので必要以上には触らないようにしましょう。
有袋類は、メスの体の中に赤ん坊を大きく育てていく機能が備わっていない動物で、未成熟のまま生まれてくる赤ん坊を守るためお腹に育児嚢といわれる袋を持ち、赤ん坊をその中で育てる特徴があります。
しかしピグミーオポッサムは肝心の育児嚢を持ちません。
ではどうやって育てるかというと、ピグミーオポッサムのメスは妊娠後しばらくするとお腹の上に桃色の小さな胎児を10~15匹ほど生みます。1匹の大きさは0.1mmほど。
妊娠期間が12日~14日と非常に短い特徴があります。
胎児のような赤ちゃんたちは、2週間ほどかけて少しずつ成長していき、3週目ぐらいになるとグレーの毛が生え始めます。
毛が生え始めると赤ん坊は母親の背中にしがみつくようになります。その後しばらくは赤ん坊たちを背中に乗せて育てるのでピグミーオポッサムは別名「コモリネズミ」とも呼ばれています。
ピグミーオポッサムはアマゾンという特異な環境のもと、身を隠したり食べ物が少なくてすむなど様々な理由で小型化したようです。小型化によって性成熟までの期間が短くて済むことで、より子孫を残しやすくなったという説もあります。
有袋類の中でも育児嚢を持たないピグミーオポッサムにとっては、小型化が生きる知恵だったのかもしれません。
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ピグミーオポッサムの飼い方
それではピグミーオポッサムを実際に飼うことを考えてみましょう。
ピグミーオポッサムの購入方法
ピグミーオポッサムはフェレットなどの小型動物を扱うペットショップなどで販売しています。取り扱いが少ない為、値段にはバラつきがあり3万~5万です。
寿命はアマゾンの自然な環境で3年~4年。ペットとして飼育する際は5年程度と言われています。
ピグミーオポッサムの巣の準備
まずはケージを用意します。あまり大きくはならないので鳥かごで代用できます。この場合気を付けるのは冬場の保温です。
冬場の保温を考えて水槽で飼う人やカメレオンの飼育用の水槽を代用して寒さ対策をするという人もいます。いずれにせよ、巣は縄張り争いで喧嘩をして怪我をするのを防ぐため1匹ずつ分けることが大切です。
2~3匹飼って繁殖を考えている場合は、1匹ずつ巣を用意する必要があります。
ケージや水槽の中に木片や巣箱を入れます。
モルモット用のおもちゃなどを入れておくと、気が向くと遊んでくれます。
巣箱にはガーゼと新聞紙を入れておきます。暖かくしておきます。綿などを入れると口に入れて死んでしまう危険があるので綿は入れてはいけません。
アマゾンに生息しているので暑さに強く適温は25°C~30°Cといわれています。
ピグミーオポッサムの食事と水
ピグミーオポッサムは雑食で果物やその種、小さな節足動物を捕食していました。その他小さなカエルや爬虫類なども食べるようです。
タンパク質を多く摂取する傾向にあるため、餌も栄養補給ゼリーやハムスターフードやリス用のミックスフードを細かく砕いて与えたり、ペットショップでピグミーオポッサムが食べる虫を買ってきて与えたりします。
食事の回数は1日2回程度が基本です。
副食としてゆで卵や鶏のささみを食べることもあります。その他、セミやコオロギ、ミールワーム、缶のドッグフードを与えるという意見もありました。
できるだけ良質のたんぱく質が不足しないようにしましょう。
水飲み場もハムスター用で大丈夫ですが給水器は上手に使えないので、水は貯めておく事が大切です。
ピグミーオポッサムのトイレや巣の掃除
トイレは小さめな消臭砂を使用すると良いでしょう。
巣の掃除は1年に1度くらいで十分です。
あまり頻繁に綺麗にしすぎると自分の臭いが消え落ち着かなくなりストレスを溜めてしまいます。ピグミーオポッサムの体臭は野生の犬や猫に近い臭いです。
縄張りを主張するために時々木などに自分の体をこすりつけて匂いをつけたりします。
まとめ
ピグミーオポッサムの特徴や飼い方について見てきました。
ピグミーオポッサムの性格的にも飼育しやすい方に入ります。犬や猫に比べると世話は簡単で鳥を飼う感覚に似ています。
ペットショップでもピグミーオポッサムのような小動物の取り扱いは増えていまして、他にもかわいい小動物がたくさんいます。その中でもピグミーオポッサムの愛らしさは一際目を引きます。