マンチカンがかかりやすい病気と成長に合わせた育て方
一日でも長くかわいいペットと一緒に過ごしたい。
ペットを飼い始めるとほとんどの人が思うことでしょう。
少しでも長く元気でいてもらうために、マンチカンのかかりやすい病気や長生きのコツを知っておきましょう。
マンチカンの平均寿命
マンチカンの平均寿命は12歳前後とされていて一般的な猫の平均15歳前後よりは若干短いと言われます。マンチカンの平均寿命が短い理由は交配方法にあります。
元々マンチカンの原型となった猫は足が短い突然変異種でした。その突然変異種同士を掛け合わせて足の短いタイプの猫を作りました。
これが今のマンチカンの原型と言われています。
しかし足の短いタイプのマンチカンが増えると同時に、遺伝的疾病を持った子猫や免疫力が弱い子猫が生まれました。
さらに足が短いというだけではなく内臓など別の場所に奇形を持った子猫も多く誕生しました。
現在は足の短い猫同士の交配は禁止されていますが、足が短いマンチカンの、少しファニーな雰囲気は大変に人気があり、高値で取引もできるため、足が短い子猫の出生率を上げるため、わざと足が短い猫同士の交配を行うブリーダーもいます。
これがマンチカンの平均寿命を下げてしまう原因となっています。
マンチカンがかかりやすい病気
マンチカンがかかりやすい病気について説明します。マンチカンは一般的な猫に比べてやはり体型的な部分に特徴があるのでそれに伴う病気が発症することがあります。
他には、毛に関する疾病も多く見られがちです。
椎間板ヘルニア
マンチカンは猫のダックスフンドと言われている品種です。
ダックスフンドと同じようにマンチカンもやはり椎間板ヘルニアにかかりやすい体型をしています。
足が短く胴長体型になるので背骨に過度な負担が掛かり、背骨の間にある椎間板というクッションの役割りをする部分がすり減り変形してしまうのです。
初めのうちは歩き方が少しおかしかったり、運動することを嫌がるという症状を見せますが、放っておくと歩行が難しくなったり、排泄に支障をきたしたり、呼吸筋が麻痺してしまい命の危険をともなう症状にまで悪化してしまうので、出来るだけ早めに獣医さんの診察を受けるようにしましょう。
ちなみに椎間板ヘルニアは短足タイプのマンチカンにみられる症状です。
足長タイプのマンチカンはあまり心配しなくても大丈夫です。
毛球症
長毛タイプのマンチカンが気をつけなければいけない病気です。マンチカンの被毛はとても密生していて、ブラッシングを怠ってしまうと猫が毛づくろいをした際に舐めて大量の毛を飲み込んでしまいます。
それが時に胃の中に残り毛玉となり大きくなってしまうことでご飯が食べられなくなってしまう病気です。
急にご飯を食べなくなった、吐きたくても吐けないという症状を見かけたら、毛球症の疑いがあるので早めに病院を受診してみましょう。
マンチカンの成長に合わせた育て方
マンチカンを育てるにあたり重要なのは、成長に合わせた飼い方や食事です。同じように見えても消化器官は年齢とともに変化していきます。
食事・運動のバランスを考えながら育てているとかわいいマンチカンも寿命より長生きする可能性が高くなります。
マンチカンの子猫時代の食事や注意点
猫は最初の1年間で18歳分も成長すると言われています。
そのぶん多くの栄養が必要になってくるので消化が良く高エネルギータイプの成長期専用の食事を与える必要があります。
この時期は一般的にキトンと呼ばれるベビーフードや子猫に合わせた小粒タイプのキャットフードを与えましょう。
食事回数も生後半年ぐらいまでは1日に3~4回食事を与えるのが良いでしょう。
トイレや爪とぎのしつけは子猫時代に身につけさせましょう。
好奇心旺盛でとても人懐っこいマンチカンですが、怖がりで少し臆病なところもあります。何かに失敗して急に大声で叱られたりすると、怖がってしまい寄り付かなくなることもあります。
しつけの時は強い口調で叱るよりも、優しく教えるということが大切です。
マンチカン1~7歳の食事と注意点
食欲旺盛なうえ太りやすい傾向があります。
子猫時代の食事からバランスのとれた低カロリー食に切り替えることが大事です。
食事の回数は一度に多くの量を摂らせると胃腸に負担がかかるため、3回くらいに分けて与えた方がいいでしょう。また肥満が気になる場合は食事の回数を少し増やしてみるのもおすすめです。
回数を増やすことで脂肪になるのを防げるという研究結果もあります。また肥満対策用のキャットフードなどもあるので活用してみるのも良いでしょう。
猫も人と同じで太りすぎは内臓に負担をかけやすく、病気になりやすくなるので注意してください。
また足が短いマンチカンは肥満による脊椎への負担が椎間板ヘルニアのもとにもなるので、その点も気をつけましょう。
マンチカンは活発で好奇心が旺盛な性格です。タワーや運動ができる環境を用意してあげると肥満にもならず、運動量も満たせて良いでしょう。
マンチカン7歳以降の食事と注意点
猫は7歳を過ぎる頃からシニア猫の仲間入りを始めます。
見た目には大きな変化がありませんが、今までほどのエネルギーを必要としなくなるので食事面も変えていく必要があります。一回ごとの食事量も減ってくる猫がいるので、その場合は小分けにして回数を増やすことで補いましょう。
この時期には高齢の猫が起こしやすい慢性腎不全などの症状にも注意しておく必要があります。
慢性腎不全になると水を飲む量が増えたり、おしっこの量が多くなったりします。気になる症状がある場合は早めに動物病院を受診するようにしましょう。
他にも定期的な予防接種や定期検診で病気の早期発見や早期治療を心掛けましょう。
このような日常の心がけがペットの寿命を延ばします。
出来るだけ一緒に幸せな時間を長く過ごせるように、ペットの変化に敏感でいることが大切です。
まとめ
マンチカンを飼うときの病気や注意点に関して紹介しましたが、どんなペットでもその習性や癖を理解して無理のないように飼うことが大切です。
人の子供のように意思疎通ができない愛猫だからこそ飼い主さんが先回りして気をつけてあげることが大切な愛猫が長生きできることにつながります。