夏から秋にかけて美しい音色で夏の兆しを感じさせてくれるスズムシ。
一般的に鳴くのはオスですが「メスと一緒に飼育できればオスの鳴きが良くなる」
ともいわれています。
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スズムシとは一体どのような生き物でどのように飼育すると良いのでしょう。
スズムシとは
スズムシとはバッタ目 スズムシ科の生き物です。
東北南部や四国、九州、沖縄の暗い林、草むら、やぶの中に生息しています。
体長15~20mmで、成虫の寿命は1ヶ月半~2ヶ月とされています。
寿命は短いものの孵化してから約2ヶ月で成虫になり、きちんとお世話をすることで1シーズンはよく鳴いてくれます。
孵化するまでの卵でいる期間と成虫の期間はほぼ同じです。
スズムシ「おすすめのペット」
小学生の頃に飼育した人も多いであろうスズムシ。
羽根をふるわせて鳴く姿や澄んだ音色は観賞用としても人気がありますよね。
大人になって見ると少しグロい生き物にも見えますが、筆者が小さな頃はスズムシの鳴き声が可愛くて毎日虫かごの中をのぞいました。
大人になってからはスズムシの音色が風物詩となっていて「夏が来たな」と実感させてくれます。
スズムシは親子で飼育して、子供に虫の命の大切さも教えるのはいかがでしょうか。
スズムシの飼育「生息環境」
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自然豊かな地域では、田畑の傍にある大きな石やコンクリート片をひっくり返すとGETできるスズムシ。
ペットショップでは500円でスズムシのペアを購入できます。
ただ、メスは産卵の時期に近づくとたんぱく質を必要とします。
この時期に充分な餌を与えられないとオスを食べてしまうことがあるので気を付けましょう。
※この時期は、メスだけではなくオスにも高たんぱく質な餌が必要です。
スズムシの飼育「羽根」
スズムシの羽は2枚に見えて、羽化直後の成虫の羽は4枚あります。
なお、スズムシには長翅型と短翅型がいて、羽化間もない長翅型は飛ぶことも可能です。
この種は明かりに集まる習性があり、夜は自販機の周りにも集まります。販売されている個体に関しては短翅型が多いです。
あとスズムシは夜行性ですか、曇りの日は昼夜を問わずよく鳴きます。
成虫の羽化に関しては7月下旬~9月末まで楽しめます。稀に10月初旬頃まで見れる子もいるようです。
飼育に必要なもの「土(スズムシマット)」
飼育ケースは45~60㎝の広めのケース(水槽)を用意します。もちろん一般的な虫かごでの飼育もOK。
初心者でも安心の飼育キットを買っても良いですね。
水槽の底に敷く土は、ホームセンターやペットショップで購入可能な「数百円のスズムシマット」を使用します。
近くにある土には雑菌や他の虫が混入している場合があるので使用しないようにしましょう。
マットは5~6㎝程深く敷いて、敷材は適度に湿らせます。
鈴虫の飼育「餌・容器」
鈴虫の餌は市販のものを与えましょう。
ペットボトルのキャップなど小さな容器に入れて与えます。
市販の鈴虫の餌には容器が付属しているので、それを使用すれば間違いないです。
スズムシは雑食性の虫
鈴虫は雑食性の虫です。
ナスやキュウリなどの野菜ばかり食べているイメージがありますが、小魚も大好き。
特に幼虫のうちは、成虫になるためにタンパク質が必要になります。
煮干しやカツオ節の粉もたくさん与えてあげましょう。
タンパク質が不足すると、やはり共食いにはしるので気を付けましょう。野生下では草木の葉や小昆虫の死骸も食べるようです。
スズムシの飼育「衛生面」
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餌はマットに直置きすると腐敗した餌がマットを汚してカビが生えたり衛生的に良くありません。
野菜は輪切りにして竹串に刺して、それをマットに刺せば腐敗しにくくできます。
それでも生の野菜は傷みやすいので、定期的に新しい餌に代える必要があります。
夏場は特に腐りやすので、衛生面には注意したいですね。餌は毎日取り換えて新鮮な餌を与えられるようにしましょう。
買ってきた野菜に農薬が使われている場合は、水でしっかり洗うようにしましょう。
スズムシの飼育「止まり木」
観賞用のスズムシの水槽には「流木」などの止まり木を用意します。
スズムシは黒いものが好きなので木炭なども良いでしょう。
木炭には消臭効果や湿度調節もあるのでおすすめです。
スズムシの飼育「隠れ家」
鈴虫は暗いところが大好きです。
隠れ家には、「小さな植木鉢」や「欠けた茶碗」を使用してもOK。
それを逆さにすれば立派な隠れ家になります。
植物用のジフィーポットは、ハサミで切ることが出来るので入り口も作りやすいです。
この隠れ家があると共食いの危険性も減らすことが期待できます。
スズムシの飼育「設置場所」
ケースは風通しが良く、直射日光の当たらない涼しい場所に設置します。玄関は適度に暗くて鈴虫の飼育環境にピッタリです。筆者も玄関で飼育していました。また飼育ケース内のマットは、カビが生えないように気を付ける一方で、乾燥しないように一日一回程度霧吹きしてあげましょう。
スズムシの飼育「霧吹きの必要性」
スズムシの水分補給は霧吹きでOK。水をドバドバ入れないように気を付けましょう。
スズムシはよく水を飲むので、ケース内には水分がまんべんなく行き渡るようにします。
野菜を好んで食べるのも、栄養面より水分補給のためとされています。
水分は、ミネラルとアミノ酸を配合した市販の飼育用マット保水液を使ってみても良いかもしれません。
ケース内の消臭や幼虫の成長促進、卵のふ化にも役立つようです。
まとめ
出典:hirara.seesaa.net
最初に飼育するペットは「短期間しっかりとお世話をするスズムシ」がおすすめです。
大人のペットにはクマスズムシやエゾスズ、シバスズ、マダラスズ、カワラスズも人気!
シバスズ、マダラスズ、カワラスズは体の模様も楽しめそうです。
虫の小さな命も大切にできるスズムシの飼育は、小さなお子さんとの飼育にもいかがでしょうか。
手間も餌やりと霧吹き程度で済むので、お子さんでもしっかりと育てられますよ。