昔は野外で飼うことが多かった「うさぎ」。
最近は一人暮らしの方のペットとしても可愛がられています。
一般的に鳴かない印象のあるうさぎは、どのような方法で意思伝達を行っているのでしょう。
うさぎ
小さくふわふわしていて、小さな子供とも比較的安心して触れ合うことができるうさぎ。
その種類は「白くて赤い目」や「グレーに黒目」が特徴的な二ホンウサギから「耳が大きなネザーランド」まで幅広く、その種類は150を超えるとも言われています。
うさぎの性格は基本的に憶病です。草食動物の為、肉食動物から狙われないように細心の注意をはらって過ごします。
生活の変化ではストレスを受けやすい繊細な一面もあります。そのため転勤が多いご家庭でのペットには向きません。また残業が多い人も控えたほうが良いでしょう。
うさぎの平均寿命
うさぎの平均寿命は5~10年ですが、長生きさせると13年以上も生きることがあります。
筆者が飼っていたうさぎも最長で13年生きました。
チモシーよりは藁や(食べても良い・農薬がかかっていない)野草を沢山与え、ケージは隠れるスペースを広くとりストレスを減らしました。
《うさぎを飼うための維持費》
うさぎの値段は4000円~で、飼育セットは10000円で揃えられます。毎月の餌代・チモシー・トイレシートでは計3000円が目安です。
うさぎの鳴き声と「スタンピング」
うさぎは恐怖を感じた時や苦しい時に発するキーキーという鳴き声や怒っている時に鼻でブゥブゥ・ブッブッと鳴くことがあります。
このとき体調は崩していないか、ケージは汚れていないか、爪は伸びすぎ・切り過ぎていないか注意してあげましょう。
プゥプゥ・クゥクゥという鳴き声のときは比較的リラックスしています。引き続きリラックスさせておくのも良し、優しく頭や背中を撫でてあげても良しです。
他にもうさぎは「何かを要求するとき」「怒りを表す」ときにスタンピング(足ダン)と呼ばれる行動を起こします。
床をダンッと蹴ることで「お腹減った」「遊びたい」「怖い」等を表現するのです。
うさぎとのかかわり方
前述の通り、うさぎは基本的に憶病な生き物です。家にやってきたら安全な場所だと分かってもらえるように心がけます。
2~3日は撫でることも極力控えて、うさぎと会う時間は餌・最低限の掃除の時のみにします。ケージをのぞき込むようなことも控えましょう。
ある程度、ケージ(環境)に慣れてきたら飼主さんの顔を覚えて貰い、優しく撫でてあげます。慣れると膝の上にも載ってきてくれて可愛いですよ。
うさぎの餌(ペレット)
うさぎには基本的にラビットフードを与えます。餌(ペレット)は朝晩(1日2回)与えましょう。
うさぎはげっ歯類の動物で歯が伸び続ける特徴があり、食べることで歯の長さを調節します。
《牧草は常に用意しておく》
十分な食事・牧草が与えられないと不正工合(ふせいこうごう)でかみ合わせが悪くなり食欲不振、また様々な病気にも発展したり、時には死に至ることもあります。
それを防ぐためにもチモシー(牧草)は欠かせません。牧草はケージの中にいつも用意しておきましょう。
牧草はおしっこの飛び散りで不衛生にならないように「牧草入れ」を使った方が安心です。夏はカビが生えないように小まめに取り換えても良いでしょう。
うさぎの飲み水
うさぎに与える水は、できればペットボトルに汲んで1日経ったお水(カルキが抜いてある水)を与えます。
朝晩の餌と一緒にお水も新鮮なものに取り替えてあげましょう。
お水は、ぶつかってこぼさないように壁に取り付けるボトルタイプがおすすめです
ボトルの中や口を当てる部分には、水垢が溜まりやすいため毎日しっかり洗い流しましょう。
うさぎのケージ
うさぎは、エアコンがある環境で飼育するのがベストです。真夏・真冬の日は特に、適温で過ごせられるように整えます。
ケージは、エアコンの風が当たらない場所に設置したら、室温は16度~24度に保つように心掛けます。
28度以上で熱中症のリスクが高まるので注意しましょう。
《設置場所が決まったら》
うさぎのケージには飲み水用のボトル、餌皿、チモシー皿、トイレ、すのこ板、かじり木も用意します。
あとは適宜、運動の為のサークル、隠れ家、おもちゃも用意しましょう。
運動の為のサークルはウサギ用ケージのドア部分と連結できるため、うさぎをケージから出さずに部屋を広くすることができます。
それでもケージの中は狭いため、定期的に時間を取って遊ばせてあげたいですね。1日30分は、自由に遊ばせる時間を確保してあげると良いでしょう。
うさぎのトイレ
うさぎにはトイレをしつけることができます。
しかし足で床を蹴るときに糞が飛んだり、威嚇の際にはおしっこを飛ばされることもあります。
足が汚れれば病気のリスクも高まります。そのためケージの下には網やすのこ板を設置し、糞やおしっこを床下に落として清潔な環境を整えてあげます。
すのこ板の下にはトイレシートをひいておくと比較的掃除が楽です。
また網やプラスチックタイプの板よりはすのこ板の方が安定感があり、かじって食べても比較的問題が無い為おすすめです。
うさぎの食糞行動
うさぎの特性に糞を食べる行動(食糞行動)があります。
これによりアミノ酸、ビタミンB群、ビタミンKを摂取するのです。
うさぎは夜中に糞を食べて体調を整えます。うさぎにとっては当たり前の行動なので気にしなくても大丈夫です。
しかし体調管理の為にも糞の大きさや色、形状は毎日観察しておきましょう。
うさぎの爪切り
うさぎの爪も伸びすぎていないか定期的にチェックします。
小動物用の爪切りで赤い神経まで切ってしまわないように2㎜ほど余裕を持たせてあげると良いでしょう。
神経まで切ってしまうと血が出ることもあるため気を付けましょう。また暴れることで骨折をしてしまううさぎもいるので、爪を切るときには細心の注意を払います。
不安がある人はペットショップ等で切ってもらうのも良いと思います。
うさぎの散歩”うさんぽ”
うさぎは毎日散歩をさせる必要はありませんが、公園ではうさぎを散歩させる「うさんぽ」も見かけるようになりましたね。
犬のように同じルートを歩くというよりは、周辺をうろうろする程度の散歩になります。
糞は散らかしてしまう為、おむつをしてあげる人が多いようです。帰ったらお尻も綺麗にしてあげたいですね。
うさぎとシャンプー
うさぎも毎日シャンプーをする必要はありません。
汚れたらその部分を綺麗に拭き取ってあげると良いでしょう。
シャンプーするときは38度のぬるま湯とペット用のシャンプーで洗い、しっかりと乾かします。
ドライヤーは直接顔に当てないように注意しましょう。
さいごに
うさぎは基本的に繊細で臆病な生き物ですが、種類・個体間では性格も異なります。
恥ずかしがりや・甘えん坊・元気なうさぎもいます。
そして元気なうさぎはケージの上蓋部分から飛び出そうとすることも多々。家の中で遊ばせていたら電気コードをかじられることも!
うさぎの健康的な生活の為にも、飼主さんが安全な環境を確保してからうさぎとの触れ合い(コミュニケーション)を楽しみたいですね。