以前「絵を描く」姿が話題になった象。
象は「星になった少年」などの映画・メディアも通して知能の高さが明らかに!
出典:movies.yahoo.co.jp
そこで今回は、象の知能の高さの一例についてまとめます。
象とは
象とは、哺乳綱ゾウ目(長鼻目)ゾウ科の生き物です。
象は最大の陸生哺乳類で、象の種類には「アジアゾウ」と「アフリカゾウ」それに加えて「マルミミゾウ」の2属3種がいます。
長い鼻と大きな耳が特徴的で、首は短め。
口は長い鼻の根本にあるので物を食べる時には「膝をついて食べる」か「長い鼻で器用に口に運んで」食べます。
象の知能「絵描き」
象は記憶力・学習能力に長けている生き物です。
千葉県市原市「市原ぞうの国」のアジアゾウのゆめ花(か)は、2歳から自慢の絵画を披露!
長い鼻で筆をつかみ、色分けや字も覚えて味わい深い作品を見せてくれました!
その絵の中には、植物の絵や風景画、自画像などもありましたよ!
象の知能「絵のセンス」
出典:mybackyardnews.com
象の絵を見た人は「センス抜群の絵で信じられない!」「自分の名前まで書いている!」と驚きの声が続々。
「配置のセンスの良さ」にも、学習能力の高さが分かりますよね。
因みに、一番最初に象の絵が披露された場所は、タイのチェンマイにある「象の調教や保護を担うキャンプ”メーサーエレファントキャンプ”」のお絵描きショーと言われています。
でも日本で生まれて、その才能を開花させたゆめ花ちゃんも負けませんよ!
象の知能「才能のある子」
「芸術の才能が目覚めるのは2%」程度と言われている象の絵描き。
具体的には、200頭の訓練で4頭が絵を描けるようになる計算。
そのような才能を身に着けた象の、絵を描く姿は真剣そのもの!そして丁寧なタッチ。
集中して絵を描く様子は、人で言う「瞑想の効果」もありそう…。
またアニマルコミュニケーションにも役立つようです。
象の知能「鏡像認知」
なかなか出来る子がいない、生き物の絵描き。
しかし知能の高い象ができることは、コレだけではありません!
象は鏡に映った自分を「自分だ」と分かる能力=鏡像認知も可能な生き物です。
実験ではゾウの顔に目印を付けて鏡を見せると、印を長い鼻で触ったことが明らかになっています。
つまり、自分と他人(他の象)と区別することもできるのですね。
象の知能「社会的参照と指差し」
自己認識能力に長けている象は、社会的参照もお手の物!
知能が高い象は、訓練を受けなくても「指さし」で色々なことを理解できるようになると言われています。
因みに「指さし」で餌のある場所を教えると、象はすぐに理解してくれますよ。
知能の高い猿でもなかなか出来ないことが、象には出来るのですね。
人の顔・言語の違いも聞き分けることができる
象の群れに危害を与えうるドライバーも見分けることができる、象の高い認知能力。
象は「人はもちろん、人の顔まで見分ける」ことができますよ!
そして、悪い人に対しては攻撃的に!
また、象は「人の話す言語の違い」も聞き分けることも可能!
象を殺す習慣があったマサイ族の人やマサイの言語に対しても恐怖心を露わにすることがあったようです。
象の知能「映画:星になった少年」
実力派俳優の柳楽優弥主演「星になった少年」は、カンヌ国際映画祭で主演男優賞に選ばれるなど話題となった映画です。
主人公の小川哲夢(テツ)は、動物プロダクションの家に生まれます。
タレント犬のようなメディアに出演するための生き物を育てる「小川動物プロダクション」
ある日、母の長年の夢である「象を迎え入れる」ことが実現!
それを期に、象の魅力に惹きこまれた少年の物語です。ここでも象の知能の高さを目の当たりにすることができますよ!
「映画:星になった少年」の主人公
象を迎え入れると、象の「声」を聴く事が出来るようになったテツ。
そして象の飼育員から「タイの象使い」について聞くと、テツはタイ行きを決定!
現地の複雑な人間模様の中で、小象「ファー」の調教に励む毎日。
テツと象の心通わす姿や、家族のような絆を深めていくところは必見!
また多くの生き物とのふれあいや、多種多様な人との関りも魅力の作品となっています。
「映画:星になった少年」の原作
実話を元に作られた「星になった少年」
「星になった少年」は日本人で始めて「象使い」になった少年の物語です。
作品は、哲夢の母親、坂本小百合の「ちび象ランディと星になった少年」を原作に作られています。
幻想的な象の世界観
動物が大好きだけれど、(いろんな生き物を飼っていることから)生き物くさいことでいじめられるテツ。
それでも動物を嫌いになることも無く、象使いの世界にも興味を持ちます。
現地では(仲間から悪戯で)タイの伝説の白象を目の当たりに!
そこでは「象使いになれば、お前は死んでしまうだろう」と告げらます。
それでも「自分の事より象使いになる夢を叶えたいという、テツの真っ直ぐな思い」にも心惹かれる作品です。
「知能の高い象」と「真っ直ぐな少年」
偶然にも、悪戯を機に少しずつ友情が芽生えていくテツとファー。
そしてファーとの別れ。「星になった少年」は、涙なしには見れない作品でした。
やさしいタッチで綴られる作品は、動物好きには是非見てほしい作品です。
象の知能「仲間の死」
ゾウの研究で名を馳せている生物学者シンシア・モスは、象は「仲間の死を悼むことができる生き物」だと明らかにしています。
象は、仲間が死ぬと「近くの木立ち・茂みから・枝や草をひきちぎってきて相手にかぶせる」「また、周囲に置くことがある」 ようです。
人の死では、死を察知すると参列にやって来ることもあるのだから驚き!映画のような幻想的な世界観も感じますね。
そんな仲間意識も強い象は、仲間が攻撃された時の団結力も凄い…。
列車に弾かれた象の仇には、15頭のゾウが轢いた列車や近くの民家を攻撃した事件もあったようです。
象の知能「視力は弱い」
意外にも視力は弱く・色彩感覚もない象。
それでも高い記憶力と優れた嗅覚・聴覚で物事をカバー!
象の絵描きでの色彩感覚は、高い記憶力だからこそ成せた技なのかもしれませんね。
まとめ
象が成長する中で、自然に身に着ける「指さし」
そして実験してみて分かる「鏡像認知(自己認識)」や「絵描き」の能力!
高い記憶力や認知能力の才能で危機管理も抜群!
筆を順に描く調教では「複雑な造形」もお手の物!
今週末は、映画でも象の知能の高さを目の当たりにするのはいかがでしょうか。