フクロウモモンガの特徴・飼育方法・値段など
大きな瞳と柔らかい毛並み、体長と同じくらい長いしっぽ、そんな可愛らしい姿が魅力的なフクロモモンガ。最近ではペットショップでも販売されているのをよく見かけるようになりました。
フクロモモンガの特徴と性格
フクロモモンガはオーストラリア北部から南東部、ビスマルク諸島、パプアニューギニアなどの温暖な森林の熱帯雨林にかけて生息しています。
主に樹上生活をし、木の上で5~8匹ほどの群れを作って生活しています。
一夫多妻制が基本で群れの絆はとても強く、オスが生まれると成長とともに群れを抜け、新たな群れを作ります。
フクロモモンガの身体的特徴
フクロモモンガの大きさは、尻尾の長さを含めないで13~14cm、平均的な体重は100~150gです。尻尾はとても長く、体長と同じくらいです。
フクロモモンガの平均寿命は意外に長寿で野生の中では6~8年、外敵が存在せず飼育などの快適な環境なら10~13年生きます。
フクロモモンガはカンガルー達と同じ有袋類の仲間で、お腹に育児嚢という袋があり、その中で子育てをします。また前足と後ろ足の間には皮膜があって、これを使うことで木から木へと滑空することが可能です。
フクロモモンガの性格
フクロモモンガはとても臆病な性格で、物音によりパニックになることもあります。また突然の大きな音でショック死をしてしまうこともあるので、できるだけ静かな環境で育てるようにしましょう。
性格は一般的にオスの方が飼い主になつきやすいといわれます。メスは警戒心が非常に強く慣れるまでは威嚇される事もしばしばあります。ただ一度懐くと飼い主にべったりと甘える習性を持っています。
慣れないうちは強引に触ったり、かまったりせずに慣れてくるまで辛抱強く待ちましょう。
ケージの中に飼い主の匂いのするものなどを入れたり、ポシェットのような袋にフクロモモンガを入れて首からぶら下げて一緒に過ごすと飼い主の匂いを覚えやすく慣れも早いでしょう。
少しずつ慣れ始めたら飼い主の手から餌やおやつを与えてコミュニケーションを取ると良いでしょう。
やはり一番なつくのは赤ちゃんの頃からミルクを与えて育てるパターンです。
ただこの場合もスキンシップを怠ると、警戒心が芽生えてしまいます。
フクロモモンガの購入場所と値段
フクロモモンガ専門のペットショップや小動物を扱っているペットショップ、大型のホームセンターなどでも購入が可能です。
フクロモモンガの値段は繁殖個体の場合4万円~5万円。メスの方が若干高額な場合があります。国内で自家繁殖の個体を購入する場合は2万円前後での購入が可能です。
フクロモモンガの赤ちゃんを購入する場合は3万円~5万円程度となります。
白い毛に赤い瞳のアルピノ種の場合は10万円~20万円。
白い毛に黒い瞳のリューシスティックという種類になると10万円~30万円とかなりの高額で取引されます。
フクロモモンガの飼育で注意する点
フクロウモモンガを飼育する前に知っておきたいこと、また飼育している人にも改めて認識してほしいことを紹介します。
静かな環境づくり
騒音や大きな物音に敏感でストレスを溜めやすい傾向にあるので、できるだけ静かな環境で育てましょう。
フクロウモモンガの健康チェック
エキゾチックアニマルは診て貰える動物病院が少ないので、何かあった時に連れて行ける動物病院を必ず把握しておきましょう。それ以外にも日々の健康チェックが必要不可欠です。
フクロウモモンガの温度管理
熱帯に住む生き物で寒さに弱く冬眠もしないのでしっかりした温度管理が重要になります。
特にベビーを飼育する際は28°C~30°C前後、生体でも18°C~28°C程度に保ち、徐々に適温幅を広げていくように管理していきます。
10°C以下になってしまうと、低体温症を引き起こし命の危険があります。
フクロモモンガの排泄
フクロモモンガはケージなどに掴まり排泄をする特徴があり、ケージ内だけでなくケージの周りも汚れてしまいます。ケージ周辺もこまめに掃除する必要があります。
また一定の場所で排泄する習慣はないので、ケージから出すといたるところで排泄をしてしまいます。
フクロウモモンガの臭い
フクロモモンガの場合は縄張りを示すために臭腺から分泌物を出し臭いを発します。
オスの場合はおでこや腕、胸、メスの場合は胸と肛門に臭腺があり、生後半年ぐらい経つと匂いが強くなります。メスの場合はおしっこなどもその役割を果たします。排泄物を放置してしまうとかなり強い匂いとなるので注意が必要です。こまめにケージやケージ回りの掃除をしましょう。
オスとメスでは、オスの方が臭いが強い傾向にあります。
ペットの消臭はカンファペットがおすすめです。こちらの記事で書いています。
巣の準備
上下にジャンプするので高さのある中・大型の鳥用ケージや専用ケージでの飼育が向いています。
床材にはおがくずや牧草、紙ペレット、新聞紙などを使用します。
止まったり移動する際に掴まれる止まり木を数本入れて、巣箱も用意します。
巣箱の素材は、木製のものや布の袋などから季節に合わせて選ぶのも良いでしょう。
食事と水
フクロモモンガの専用のドライフードも市販されています。その他リンゴやミカンなどを一口大にカットして与えます。
野菜も人参やキャベツ、さつまいもなどを細かく切って与えます。
専用のゼリーなどもあるので、栄養を補給するためにこちらを与えるのも効果的です。たんぱく質として、コオロギ、ミールワームなどを与えることもあります。
水のみ場は床に置くタイプでもケージにかけるタイプでもどちらも大丈夫です。
まとめ
フクロウモモンガはとてもかわいいです。しかしかわいいだけではうまく飼育できません。
まず慣れさすことと、習性を知ってそだてなければなりません。
フクロウモモンガを飼うに当たり、においや排せつ物に関しては知っておくべきであります。
どんな動物似も言えますが、無知な方が可愛いだけで飼って、諸問題にぶつかり捨ててしまうといったことが後を絶ちません。
こういうペットの社会問題がこれ以上大きくならないためにも、飼う前にしっかり知ることが大切です。