散歩の際のワンちゃんの敵「マダニ」
近年マダニの対策・予防のグッズも増えましたが、その効果はやさしいものばかり。
そこで今回は、適切な犬のマダニの対策と予防についてまとめます。
マダニとは
草むらに多く生息しているマダニ。
マダニとは8本の脚を持つ節足動物です。
家の中に多く生息するダニ(イエダニやヒゼンダニなど)とは外皮の硬さや、イエダニなどの小ダニより約8~10倍大きい約3~4mm(吸血するフタトゲチマダニの場合)の大きさで異なります。
※微小ダニは約0.2~0.4mm程度です。
日本でワンちゃんに寄生するマダニには、フタトゲチマダニやヤマトマダニなどがあります。
犬のマダニの対策と予防
ワンちゃんの血を吸う危険性がある役20種類のダニ。
その中の1つ「マダニ」は、幼ダニから若ダニを経て成ダニに成長!
血を吸うのは20~25日程度ですが、それ以外は脱皮や産卵などをしています。
また血を吸ったときには原虫やウイルス、リケッチアという病原菌や細菌などの媒介者になることがあります。
こうなると愛犬の生活の質が損なわれることもあるので、普段からマダニを寄せ付けないよう対策・予防を心掛けることが大切です。
犬のマダニの対策と予防「市販薬」
マダニの存在により、多くのマダニ駆除薬が売られている昨今。
しかし、それらの多くはマダニを予防する手段でしかありません。
つまりマダニを確認してから市販の駆除薬を与えても効果はほとんど無いのです。
マダニの寄生どを確認したら、動物病院でその子に合ったマダニ駆除薬を処方してもらうようにしいましょう。
マダニは潰しても良い?
マダニは潰してしまえば大丈夫?
マダニは、犬の耳や胸、お腹、おしりの周りを吸血することが多い節足動物。
草むらの中では、瞬時に人や犬の二酸化炭素・熱・振動を感知して飛びついてきます。
そして肌が露出しているところに寄生するのです。
こうなると、自分の手で取って良いのかも悩みどころです。。
犬のマダニの対策と予防「マダニの取り方」
寄生すると、肌にしっかり咬み付いてなかなか取れないマダニ!
専用のピンセットで取ろうにも下手をすればマダニの口が皮膚内に残るという恐ろしいことに!
こうなると化膿やさまざまな病原体が体内に入る危険性もあります。
そのためマダニを確認したら、やはり動物病院で除去・マダニ駆除薬を処方してもらうことをおすすめします。
マダニの活動時期と症状
5~9月の比較的暖かい時期に多く発生するマダニ。
とはいえ1年中活動しているので普段から要注意。
家庭で発生する「チリダニ」や「ツメダニ」は比較的問題のない(吸血をしない)ダニですが、マダニは吸血してくるダニです。
マダニが吸血するとと皮膚の腫れや痒み、吸血の量が多いと貧血の症状も出てきます。
マダニは、肌に張りつくと1回で5mlも吸血する侮れないダニです。
犬のマダニの対策と予防「病気」
吸血と共に、さまざまな病原体を運んでくることもあるマダニ。ワンちゃんにとってのマダニによる病気には、どのようなものがあるのでしょう。
犬が発症するマダニの病気には以下のようなものがあります。
・アレルギー性皮膚炎
・ダニ麻痺症
・バベシア症
・エールリヒア症
これらの感染症にかかると発熱や食欲不振、リンパ節の腫脹、ダニの毒性物質による神経障害を発症することもあります。
犬のマダニの対策と予防「バベシア症」
マダニの体内に生息する「バベシア」という原虫は、マダニを媒介して犬にも感染することがある感染症です。
この病気にかかると40℃以上の発熱や重い貧血、元気がない、食欲の低下、血尿などの症状が現れます。
また貧血の症状が悪化すれば肝臓や腎臓の機能障害も考えられます。
そして最悪の場合は、死に至ることもある病気です。
重症熱性血小板減少症候群(SFTS)
犬に、痒みや貧血や皮膚炎を引き起こすマダニ。
そんなマダニの病気の1つ「重症熱性血小板減少症候群(SFTS)」とは人にも感染し得る病気です。
吸血されれば、同じように皮膚は大きく腫れあがり感染症にもかかることがあります。
また発熱や嘔吐、血尿、血の混じった慢性的な下痢が続き、致死率は10~30%!
そのため厚生労働省では,草むらに入る時の予防についても勧告しています。
参考URL:https://www.niid.go.jp/niid/ja/sfts/2287-ent/3964-madanitaisaku.html
犬のマダニの対策と予防「身の回りを清潔に」
マダニは、小さく且つ素早い節足動物です。ブラッシングやシャンプーでは、なかなか駆除できないでしょう。
それでもいくつかのダニの予防にはなるので、お肌や被毛の状態を整えながらダニ予防にも努めたいですね。定期的なグルーミングもおすすめです。
あとは家の中・外もこまめに掃除をして、身の回りのダニも寄せ付けないようにしましょう。
ワンちゃんの身の回りのものは、定期的に60度のお湯で洗浄!洗えないものは日光や熱風にあてて退治!
ダニ取り掃除機などを使ってダニを駆逐するもの良いですね。庭は、定期的に草を刈るなどしてダニが好む環境を排除できるようにしましょう。
ダニ取り首輪と防ダニ加工服
普段から身に着けているワンちゃんの首輪や洋服。
首輪はマダニを駆除する成分配合のものでダニを予防!
※装着の仕方や効果の持続期間は事前に確認しておきましょう。
洋服は、防ダニ加工のものを使用することで肌が弱い子の防ダニにもOK。
洋服などはユーカリやヒノキ、ハッカなどの安全な特殊液剤を使用していて、消臭・抗菌効果も期待できるものが良いですね。
犬のマダニの対策と予防「ダニ除けスプレー」
ディートという成分が含まれるダニ除けスプレー。
防虫効果は高いものの、体内に吸収されるので皮膚が弱い子や生後6週間未満の子犬への使用は要注意!
肌の強い成犬に使用する際も、首輪やバンダナ、服などにスプレーするようにしましょう。
犬のマダニの対策と予防「草むら」
マダニがたくさん生息する草むら。
ワンちゃんとの遊び場には最高の場所ですが、やはりマダニの影響があるので極力近づけさせないほうが良いですね。
草むらで遊ばせた日は、ワンちゃんの服もワンちゃんもお手入れしてあげる必要がありそうです。
飼主さんも、家の中にダニを運ばないように気を付けましょう。
ダニピタ君
ソファーや絨毯に置くだけで簡単にダニが捕獲できるダニピタ君は楽天市場でもトップの人気があるダニシートです。
ダニは掃除機やコロコロでは取れません。夜行性なので殺虫剤でも難しいのです。
そこでおすすめはダニピタ君です!
犬のマダニの対策と予防「レボリューション」
出典:www.zoetis.jp
ダニの駆除・予防と同時に、フィラリアの駆除・予防にも効果を発揮するレボリューション。
他にも3カ月に1回の「ブラベクト錠」というお肉のようなノミ・ダニ予防薬は、内側からの防ダニに効果を発揮!
ブラベクト錠は、肌の弱い子や胃腸が弱っている子にも安心のダニ予防薬です。※動物病院で処方
ノミ・ダニの駆除・予防として有名な「フロントラインプラス」は、マダニ対策には「レボリューション」も使用して効果を高めましょう。
フロントラインプラスやレボリューションは月1の投与でマダニを予防!※レボリューションも、皮膚が弱い子や生後6週間未満の子犬への使用、またフィラリア陽性の子には使用しないようにしましょう。
別ページ 犬のノミ対策【ノミ予防群を退治】についてはこちらで詳しく書いています
まとめ
身近な存在で、危険性も無いように思えるマダニ。
しかしマダニから吸血されると、ワンちゃんも飼主さんも病気になることがあります。
愛犬の健康的な生活の為にも、普段の生活からマダニ対策と予防を実行していきたいですね。