飼いやすい・飼いにくい小型犬
初めて犬を飼いたい、でも抜け毛や無駄吠えで近所迷惑にならないかなど、心配事が多いですよね。家族で住んでいる場合家族全員が同意するよう、なるべく飼いやすい犬が理想的です。
初めて飼うにはどんな犬が良いのか、もしくは2匹目にはどんな犬が在来犬と仲良くしてくれるのか、自分の家庭環境に合う犬を見つけましょう。
小型犬は、大型犬に比べ広い敷地が不要で、抜け毛も体が小さい分少ないです。マンションでも飼いやすく、散歩や普段のケアも比較的しやすいため室内犬として小型犬を選ぶ方が多いです。
飼いやすい犬とは
無駄吠えをしない
外からの他の犬のわずかな鳴き声や遠吠えでも、つられて遠吠えをする犬も多いです。野性的本能上仕方ない面ではありますが、なるべく吠えない静かな犬の方が飼いやすいのは否めません。
抜け毛が少ない
抜け毛が多い犬と少ない犬では大差があり、単純に抜け毛の多い犬は掃除やブラッシングが大変です。また、人間の衣類にも付きやすいので、できれば抜け毛の少ない犬のほうが飼いやすいと言えるでしょう。
性格が穏やか
警戒心や敵対心が強い性質のある犬(ドーベルマンやシェパードなどに多くみられる)は、その分リーダー(飼い主)への忠誠心は強いですが、友人など知らない人が出入りする家や、近所に人の多い家では飼いにくいかもしれません。
病気になりにくい
目の病気(チワワやシーズー、マルチーズなど目が丸く大きい犬種によくみられる)、皮膚病(ブルドッグやパグなど皮膚層がある犬種によくみられる)、ヘルニアになりやすい(ダックス・フンドやコーギーなど胴の長い犬種によくみられる)など、犬種によって様々な病気を抱える可能性があります。
賢くてしつけやすい
おしっこやうんちをあらゆる所でしたり、家中の物を引っ掻き回したり噛みちぎったりと、しつけがうまくできなければ毎日落ち着いた暮らしができません。また、忠実に飼い主の言うことが聞けるかどうかもとても大事で、散歩中などいざという場面で「待て」や「よし」などの聞き分けができなければ、他人に危害を加えてしまったり犬自身が危ない目に合うこともあります。
そのため、犬を飼う基本としてしつけは必ず必要です。そのため、しつけのしやすさは飼いやすさと同等とも言えるでしょう。
飼いやすい小型犬
トイ・プードル
ミニチュア・プードルはプードルが飼いやすいよう小型化された犬で、ミニチュア・プードルが更に小型化された犬がトイ・プードルです。改良が重ねられ、とても小さい3kg前後のトイ・プードルが生まれました。
その人形のような見た目から一時大ブームとなったこともあります。愛玩犬として愛されてきましたが、警察犬として活躍するトイ・プードルもいるほど、飼い主に忠実で賢い犬です。
トイ・プードルは賢く、小型犬の中でも大人しく、抜け毛が少ないので室内犬としてとても人気です。
シーズー
チベット高原原産で毛が多く、瞳が大きいのと鼻の周りの長い毛が特徴的で獅子犬とも呼ばれています。
無駄吠えが少なく元気ですが、頑固なのでしつけ次第では無駄吠えもします。気分屋な部分もありますが社交性があるので子供や在来犬がいる場合も飼いやすい犬種です。
抜け毛は少ないですが毛が長い分毛玉ができやすいのでこまめなブラッシングが必要です。目が大きく白内障になりやすいので、長い毛で傷つかないよう日頃から注意をした方が良いでしょう。
また、活発な犬なので散歩は毎日行った方が良いです。
チワワ
ある時から爆発的な人気になり今でもその人気は途絶えません。メキシコ原産で、暖かい土地生まれの犬です。犬によって差はあるものの体は小ぶりで、マンションなどの狭いスぺ―スでも飼いやすい犬種として親しまれています。小さいながら賢く、独立心もあるので、他の犬に比べ家を長時間空けても耐えられるというのも人気の理由です。
しつけ次第では無駄吠えや噛み癖がついてしまうので注意が必要です。寒さに弱いので、部屋の温度管理は最低限必要になります。
飼い主にはとても従順ですが他人には敵対心が大きい傾向があります。中にはとても人懐っこい犬もいるので、しつけ次第と言えるでしょう。
飼いにくい小型犬
(ミニチュア)ダックス・フンド
ダックス・フンドはドイツ原産の犬種で、巣穴の中のアナグマを狩るため手足が短く改良されました。短い足に比べて胴体が長いのが特徴で、肥満による脊髄症(ヘルニア)になりやすい体質なので気を遣う必要があります。
毛質には3種類あり、スムースヘアード、ロングヘアード、ワイヤーヘアードがあります。毛色の種類も多く、ブラック、チョコレート、イエロー、クリーム、レッド、またはそれぞれのミックスなどがいます。友好的で落ち着いた性格で、攻撃的なことはあまりないですが、元々猟犬なので時々活発でやんちゃな姿も見えます。
ただ、飼い主に従順でも他人には強い警戒心を見せ、激しく吠えることもあります。
うまくしつけができなければ散歩中や誰かが家に訪ねてきた時など大きい鳴き声で頭を悩ませてしまうでしょう。
ダックスフンドがなりやすいヘルニアについてこちらで書いています
コーギー
もともと牧羊犬として羊や牛を追うために開発されました。とても活発で頭の良い犬なので、羊追い競技や障害競技にも参加する事が多いです。
飼い主に従順で、しつけ次第では言うことをよく聞きます。短足で長い胴体で、ダックス・フンドよりも脊髄症になりやすいと言われています。食欲も旺盛で、肥満のコーギーも多いですが脂肪が多いほど脊髄症になるリスクは上がります。
とても可愛らしく、散歩中のコーギーをよく目にしますが、力が強く頭が良いのでしっかりしつけができなければすぐに下に見られてしまったり、噛み癖がついてしまったりします。適度な運動が必要ですが、度が過ぎると腰を痛めてしまいます。特に生え変わりの時期には抜け毛も多く、無駄吠えも多い犬種です。
飼い主のしつけ能力が高く求められる犬で、しつけを間違えると噛み癖がついたり病に繋がってしまったりと、総合して初めての犬としては向いていません。
コーギーの抜け毛対策はこちらで書いてます
コーギーのしつけと運動についてはこちら
コーギーグッズはこちらで書いています
さいごに
ここで挙げているのは多種多様の犬種の中でほんの一部です。飼いやすい・飼いにくい犬を取り上げましたが、結局は飼い主のしつけが犬の性格や忠実さの大きな決め手になります。仕方ないと手放してしまうようなことがないよう、飼う前に十分なスペースと時間の余裕があるか今一度考えてみましょう。