お猿さんの様な見た目が可愛らしいキンカジュー。
キンカジューとは、ネコ目アライグマ科の生き物です。
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キンカジューとは、どのような生体を持つ生き物なのでしょう。
キンカジューとは
南米(中央アメリカからブラジル東部)に生息するキンカジュー。
基本的には海抜2,500m程の熱帯雨林・乾燥地帯に生息しています。
キンカジューは夜行性で、普段は木の上で生活しています。そのため地上は降りてくることは少ない生き物です。
キンカジューの飼育「見た目」
キンカジューは丸みをおびた体型に、まん丸のお目め。短い鼻に、横についている丸い耳。
手足は短めで、後肢の方が長いです。
手足には、人間と同様5本の指があって、指には指紋もあります。爪は長く鋭いです。
体長と同じ程度の長さの尾は、樹に巻きつけて登りやすくなっていまです。
キンカジューの飼育「大きさ」
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キンカジューの大きさは体高25㎝、体長40~70㎝、体重は1.5~4.5㎏。
尻尾40~55㎝程度のキンカジューは、20年以上生きる子もいる長生きの生き物です。
記録上、一番長く生きた子はホノルル動物園にいる子で41歳。
価格は15~40万円程度で、(キンカジューの取り扱いがある)エキゾチックアニマル専門店などで購入可能です。
キンカジューの飼育「性格としつけ」
サル特有の警戒心の強さと好奇心旺盛な性格を持ち合わせたキンカジュー。
個体差によっては人慣れする子もいますが、基本的にはペットを飼うというよりも野生のサルと一緒に生活する感じになります。
しつけでも苦労しそうです。
それでも忍耐強く関わることで、飼い主さんの手から餌を食べてくれることもあります。
キンカジューの飼い方
樹上で生活するキンカジューは、猫用の高さのあるケージでストレスフリー。
サイズは大きめで、登り木も入れてあげましょう。ハンモックも大好きです。
とはいっても、ケージの中を行き来してるだけでは物足りないので時々お外で遊ばせてあげましょう。
キンカジューの飼育「食事(餌)」
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キンカジューは雑食性の生き物です。
「ハニーベアー」とも呼ばれていて果物やハチミツ、花の蜜をよく食べます。小鳥や昆虫も大好物です。
キンカジューの主食には果物、副食にコオロギ・ミルワームなどを与えましょう。
昆虫を食べさせるのは気が引けますが、栄養をとるためには大切。
食事は、いろいろな種類の果物と栄養価の高い昆虫をバランスよく与えるようにしましょう。
キンカジューの飼育「好物」
具体的には、果物はグァバやバナナ・マンゴーの他、アボガドや木の実、鳥の卵、小鳥も食べるキンカジュー。
食事を摂るときには、樹の上で長い舌を器用に使って木の洞の周りの花の蜜やアリ、昆虫もなめ取って食べます。
餌の持ち方はアライグマのように見えて可愛らしいです。
キンカジューの飼育「被毛」
被毛は柔らかめで、羊のような毛質。
学名「flavus(黄色い)」の名の通り黄褐色~赤褐色、茶や金色のようにも見える被毛カラー。
お腹は薄いカラーとなっています。
因みに小さな頃は体重150~200g程度で、被毛は褐色混ざりの灰色。
お腹には、ほぼ毛が生えていません。
キンカジューの飼育「掃除」
羊のような毛質でも体臭はそれほど気にならないキンカジュー。
それでもケージの床材などの汚れは悪臭の原因になります。
掃除は定期的に行うようにしましょう。
キンカジューの飼育「縄張り」
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顎や喉、お腹に分泌腺をもつキンカジュー。
これは縄張りなどを示していて、100~500m四方の縄張りの広さを有しています。
食事のときには、単独で餌を捕まえますが、普段は集団生活のような形態で雄2頭と雌1頭、プラス若い子1頭、幼い子1頭などの小さな群れで生活します。
キンカジューの飼育「昼夜の行動」
昼間は巣穴に潜んでいるキンカジュー。
日中は休みながら、餌が豊富な木の近くにゆっくり移動。
このときも群れで移動し、いくつもの群れが集合することもあります。
そして、夜になると活発に行動します。
キンカジューの飼育「性成熟」
性成熟は雄が1年半、雌は2年程度と言われているキンカジュー。
飼い主さんの中には、大きなドッグゲージでペアで飼育して繁殖させる人もいます。
繁殖の時期は1年中可能です。
子育ては雄の担当で、子は3ヵ月程度で木の上を行き来できるようになります
キンカジューの飼育「繁殖」
1回に1匹の子を産むキンカジュー。
※人と同じで1回に2匹産むこともあります。
群れは2頭の雄と共に生活していて、繁殖には立場が強い方の雄が関わることがほとんど。
ただ、キンカジューの繁殖には、立場が低い方の雄も関わることがあります。
基本的には群れの子と繁殖しますが、群れ以外の雄と繁殖することもあります。
キンカジューの飼育「天敵」
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樹の上で生活していて、比較的おとなしい性格のキンカジュー。
そんなキンカジューの天敵には鷲などの猛禽類がいます。
お外で遊ばせる時には、これらの外敵に襲われないように気を付けましょう。
他にも、野生下での外敵にはジャガーやオセロットなどもいます。また人も毛皮を求めて狩猟するので天敵に入るようです。
総体数が減りつつあるキンカジューは、なかなかレアなペットと言えそうですね。
キンカジューの飼育「温度管理」
冬の寒さには弱く、適正温度は27~30℃に保つ必要があるキンカジュー。
キンカジューの飼育には、ペットヒーターも使って冷えを予防しましょう。
飼い主さんは、キンカジューの体調も整えてあげましょう。
まとめ
パリスヒルトンも飼っていたキンカジューは、お猿さんのようにもアライグマのようにも見える面白い生き物です。
木登りをする姿はフェレットのようにも見えます。
性格は大人しいものの、ペットというよりも野生の生き物といった印象です。
キンカジューのしなやかな動きにも魅了されること間違いなし!
ただ飼育する前には、長い間きちんと飼育できるかどうか考えた上で購入を検討しましょう。