縁起物としても好まれるミミズク。
耳が付いた木菟(つく)なのでミミズクと呼ばれています。※木菟は古語でフクロウのことを言います。
ミミズクとは
フクロウ目フクロウ科の生き物です。
猛禽類(もうきんるい)で静かに獲物に近づいて捕らえることができます。※猛禽類とは「鋭い爪とくちばしで他の生物を捕食する鳥」の総称です。
大きさは全長およそ48~52cm、翼を広げた時の大きさは94~110cm程度です。体重は1キロ程度あります。
寿命は小型のフクロウ(ミミズク)で10~15年、中型・大型になると20年~30年が目安です。
ペットにむかえる時には、責任をもって飼育できるようにしましょう。
ミミズク(フクロウ)は「縁起が良い」生き物
フクロウは夜行性で人目に触れることも少ないものの、ハンターとしての特性から「森の忍者」と称され「森の物知り博士」や「森の哲学者」としても親しまれている鳥です。
漢字では「福来郎」「不苦労」といった縁起の良い当て字で「福が来る」「苦労しない」ことで愛されています。
フクロウ科のミミズクをあしらった贈答品も同じ様に喜ばれています。
ミミズク「フクロウとの違い」
フクロウとは羽角(耳)があることでミミズクと判断されます。
※一部例外もあります(羽角があるフクロウや、ミミズクの「ズク」が付くフクロウもいます。)例:コノハズクはフクロウの一種です。
そしてミミズクの耳のような物は実は耳ではありません!
その機能は不明ですが、自然界では周りの環境に「擬態」しやすくなる説もあります。
ミミズク「本当の耳」
ミミズクの本来の耳は目のすぐ隣にあります。※左右で耳の位置は若干異なります。
耳はもこもこした毛で覆われているので分かりにくいです。
毛を分けていくと、空洞が現れるところがあります。そこが耳です。
個人的には「機械のような印象」を受ける耳でした。
ファンタジー要素のあるミミズクは、耳の部分ではイメージが異なり「見た目が苦手」な人もいると思います。
できれば飼育する前に知っておいて、飼ってからドキッとするようなことは避けたいですね。
ミミズクの擬態
実際に見てみると周りの木や小枝、枯れ葉、小石の周りに擬態して「ちょっとやそっとでは見つけられない」ですね。
色も形・質感もそっくり!場合によっては細身にも変身するのだから驚きですよね。
カフェでは細く擬態したり、逆に身体を大きく見せて威嚇する様子も見れるかもしれません。
かと言って、わざと驚かせるようなことはしないでくださいね。
フクロウ(ミミズク)の特徴
ミミズクはフクロウと同様、首を180度回すことができます。
目もくるくる回すことが出来るので視力・視野の広さも抜群!
聴力も優れているので怖いものなしです。
フクロウ(ミミズク)の性格
フクロウは人になつく生き物ではありません。
しかし南アフリカで保護されたミミズクが、恩を返そうと毎日餌を取ってきてくれるニュースもありました。
ミミズクと人が食べる物は異なるので「持ってこないで欲しい」気持ちになりそうですが、飼主さんへの気持ちでは嬉しくなりますよね。
ミミズクの飼育環境
気になるミミズクの価格は30~50万円で、フクロウ(10万~)と比べると比較的高価なペットです。飼育方法もフクロウとほとんど変わらないとされています。
ミミズクを飼育するためのケージも、フクロウと同様に体調の3~4倍を目安に選ぶと良いでしょう。
ミミズクも毎日体重計測を行って体調管理、部屋の気温・温度も測って健康的な生活を送れるようにします。
ケージには「置き餌」も設置して、ミミズクが食べたいタイミングでも餌を食べられるようにしておきます。
フクロウ(ミミズク)の餌代
ミミズクの毎月のエサ代も小型で5,000円程度、大型になると10,000円程になります。
小さな頃は、複数回に分けて餌を与えると良いでしょう。
大人になったら1日1~2回の餌やりで、量は体重の15~20%・大型で10%を目安にします。
フクロウ(ミミズク)の餌
餌はスーパーの(血抜きがされてある)肉では栄養不足になります。※中には餓死してしまう子もいます。
肉食のミミズクには、ウズラの初生雛・ヒヨコ、ラット等を細かく切って与えましょう。
細かく解体できない人は「処理済みの物」がおすすめです。
しかし小さな頃には、嫌でも「栄養満点の生き餌」を与えられるようにしましょう。
これらにはミミズクにとっても大切な栄養素(ビタミンやミネラル、カルシウム等)が詰まっているのです。
他にもコオロギ、ミルワーム(ゴミムシダマシ科の甲虫の幼虫の総称)、シルクワーム(蚕)等の昆虫もバランスよく与えて栄養の偏りが出ないようにしてあげましょう。
フクロウ(ミミズク)の手入れ
ミミズクの爪・くちばしは、家で飼っていると摩耗することが少ないのでメンテナンスする必要があります。
これを怠ると人やフクロウ自身にとっても怪我の元になるので注意しましょう。※半年に1回の手入れが必要です。
爪・くちばしを整える時には、布等でフクロウ(ミミズク)を包み込みます。
布には切り込みを入れて、足とくちばしをだしてあげましょう。
爪切りで爪とくちばしの先端を整えたら、後はヤスリで整形します。※苦手な人は獣医師さんや(フクロウ・ミミズクの取扱のある)トリマーにお願いすると良いでしょう。
フクロウ(ミミズク)の飼育で注意すること
ミミズクにも基本的にトイレしつけることはできません。
ケージに慣れてもらったら、掃除もきちんと行って清潔な空間を保てるようにしましょう。ミミズク自身では、定期的に水浴びをさせて水は毎日交換しておきます。
掃除中には、窓からの「ロスト」にも気を付けて下さいね。
部屋が寒いと時にはペット用のヒーターで原産国に合わせた温度に整えましょう。
となりのトトロとミミズク
スタジオジブリ制作の長編アニメーション映画「となりのトトロ」のモデルは「ミミズク」ではないかと言われています。
トトロの耳のようなものは羽角にも見えますね。
アニメ雑誌に掲載された企画初期のイメージボードには、トトロが「ミミンズク」中くらいのトトロが「ズク」小さいトトロが「ミン」となっています。
名前こそミミズクにはならなかったものの、映画は大ヒットとなりました!
カフェでも大人気
最近はフクロウカフェもよく見かけるミミズク。
フクロウではあまり見かけない羽角で可愛いと大人気です。
カフェは、普段見かけることもできないミミズク達と触れ合いながら楽しむのもいかがでしょうか。
さいごに
ミミズクはフクロウの飼育方法と特に変わらないことが分かりました。
それでいて特徴的な羽角や情で私達を魅了してくれます。
カフェでは関わる時の注意点も守って楽しく触れ合えるようにしましょう。